ソフトバンクは31日、2月1日からの春季キャンプに向けてキャンプ地の宮崎に入った。宿舎到着後は全選手、首脳陣、スタッフが集まってミーティングが行われ、藤本博史監督、王貞治会長が訓示を行った。コーチとして初の春季キャンプを迎えた斉藤和巳1軍投手コーチが、全体ミーティングを終えて報道陣に対応。コメント全文は以下の通り。
――就任当初おっしゃっていたフォアボールは。
「勝負してないフォアボールはもちろん、勝負に行ってのフォアボールも去年はあったはずなんで。そこら辺は1人1人の意識を少しでも、こういう言い方をするとちょっとあれですけど、また違うステージの方に行けば、去年よりも変化できるんじゃないかなというふうな感じはあるんで」
――投手陣の若手の顔つきを見て。
「この時期に顔つきが良くなかったらダメですよ。この時期、みんな顔つきはいいんでね。これを最後まで通さないと意味がないんで。一瞬だけなら誰でもできる」
――1月の自主トレで印象的なことは。
「特に……。それぞれ何か目標を挙げたりしているんで。やってくれてるのはいいですけど、その気持ちをずっと維持していけるかが大事なんで。いいときばかりじゃないんでね。調子が悪いときとかうまくいかないときにどうするかっていうのが、やっぱりこの世界では更に大事になってくる。調子がいいときだけじゃなくて、頑張ってもらいたいですけどね」
――課題はまず先発陣。
「別に先発だけじゃないですよ。先発もリリーフも、絶対っていうのはこの世界にないんで。誰がどうなるかわからないですし、監督も会長も競争って言われてるんで。その競争というところしかないですし、誰が勝ち残るのか。ただ平等はないんで。ある程度優遇される選手ももちろん出てきますし、そういう中でも、それはそれでまたそこも競争になってくるんで。そこも絶対ではないと個人的に思ってるんで」
――キャンプ中に投手陣全体に与える練習メニューは。
「いや特に、こっちからは別にないですよ。トレーニングに関しては、ちゃんとトレーニングコーチがいるんでね。そこは担当がある。こっちはもう技術の方なので。ランニングとかそういうトレーニングのときに『頑張れ』っていう声援は送るかもしれないですけど、こっちから何かメニューを与えるってのは今のところ考えてはないですけどね」
――台頭を期待してる選手は。
「いやもうみんなですよ、みんな。だからこれだけの人数になってしまったんで。それだけ競争が激しいっていうのと、みんな能力が高い選手がいるっていうことなんで。じゃなかったら、これだけA組のピッチャーが大所帯にはならないので」
――本音でぶつかり合いたいと。
「そこはもう変わらないですよ。そこはもういろいろ話しながらじゃないとわからないですし、選手の考えていることっていうのも知りたいんで。こっちが思ってることも伝えていきたいという部分もあるんで。それにはやっぱり監督も会長も言われましたけど、コミュニケーションっていうのをしっかり取らないといけないなと思っています」
――新戦力で有原投手も注目。
「彼も日本で何年もやってきた選手で、アメリカで2年やって、ある程度自分の良し悪しってのはどういうふうな感じでやっていけばいいかっていうのわかってるはずなので。さっきちょっと話はしましたけど、自分のペースでやってもらいながら、いろいろ相談しながらやっていこうと。ただ、チーム単位の中でそれは駄目っていうことはちゃんとその時伝えると。ただ、遠慮なく自分の調整の中で持っていることとかしたいことがあれば、どんどん言って、話してきてくれっていうのは伝えました」
――投げ込む量というのは年々少なくなってきている。
「球数は去年まではどれぐらいの球数が平均なのかちょっとわからないですけど、個人的に僕も球数が多かったピッチャーじゃないんで。その質を上げていけば補えるっていうのは、個人的に実感はしている。そういう方向にいけば、別に球数じゃなくてもいいのかなって。あまりにも少ないというのはまた別ですけど、僕もキャンプ初めてなんで、みんながどれぐらい1か月で投げるかっていうのはわからないですけど。結局、球数は多くても少なくても結果を出してくれたらいいんで。そこだけですからね」
――結果重視のキャンプに。
「もちろん勝負の世界はやっぱり結果なんで。でも先ほども言いましたけど、平等はないんでね。やっぱりある程度優遇される選手ってのは出てくるといえば出てくるんで。過去の実績だとか、去年の成績だったり、これはもうみんなわかってるように。ただそれも絶対ではないというところであって、結果も大事というところがあるんで、同じようなことはもう選手には伝えました」
――大所帯の中で新人も2人。
「そこはちょっとしっかり見ながらじゃないとね。彼らも緊張感の中で初めは絶対やるでしょうし、そういったところはちゃんと見てあげないといけないなと思っています。でも、競争は競争なんでね。彼らも1年目というところで、他の選手とはまた違う気持ちの前向きな部分はあると思う。ただ、あまりに気負いすぎたりとか、ちょっとペースが早かったりというのは、逆にストップかけてあげることも必要なときが出てくるかもしれない。それはもう動きを見てみないと、やってみないとわからないんでね」