ドラフト1位指名の鈴木泰成の高評価は「揺るがないです」
ソフトバンクは22日、都内のホテルで開催された「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」で支配下9選手、育成15選手を指名した。1位で指名した青山学院大の鈴木泰成投手はロッテとの2球団競合の末、交渉権を獲得。2位以下も大学生投手を中心に指名。9位でペンシルベニア州立大の159キロ右腕・佐藤幻瑛投手を指名するサプライズがあった。
ドラフト会議終了後、永井智浩編成育成本部長兼スカウト部長は大量24選手を指名した明確な意図を明かした。9位で指名した佐藤投手の指名に「勝算があって行ったということではないです」と語った理由とは? 城島健司CBOと永井本部長のコメント全文は以下の通り。
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城島健司CBO
1位指名した鈴木投手の交渉権を見事に獲得した。
「いわゆるドラフトって、それで大きく変わりますからね。まず、うちが一番高く評価している鈴木くんに行って、その交渉権を獲得した。うちの優秀なスカウトが足を使って、イメージしたシミュレーションの中で、1位が変わると(全体が)大きく変わってしまうので。その点では大きな責任を果たせてよかったなと思います」
即戦力として期待がかかる。
「そうですね。やっぱりドラフトというのは現場戦力の補強なので。去年も話しましたけど、未来のチーム作りと、来年への即戦力ということも踏まえた上でのドラフトだったので。彼の場合はまさにその近未来の補強ですから。いい補強になるんじゃないかなと思います」
織田翔希投手の指名もギリギリまで考えた?
「本当に考えました。本当に考えましたって嘘で言っているつもりはなくて、もう最後の最後まで考えました。ただ、鈴木くんがうちに来てくれる、来てくれるかは今からですけども、交渉権を獲得したということなので。それも踏まえて良かったと思っています」
織田投手は巨人が1位指名した。
「よそはいいじゃないですか。うちにとって今年一番の評価は鈴木くんなので。鈴木くんが最大の補強だと思って引きました」
やっぱり先発ローテーションで回ってほしい。
「もちろん! そう思っています。それができるピッチャーだと思っています」
この日着てきたシャツも青学カラー。
「と思いますか? 青学のそれも思ったんですけど、青学の正式なカラーは緑らしいですよ。匂わせになるから緑にはしなかったですけど。本当はそうらしいです」
永井智浩編成育成本部長兼スカウト部部長
今年のドラフトを振り返って。
永井本部長
「もう本当に(城島)CBOが引いてくれたので。あれで思い通りのドラフトになりました」
ピッチャーが中心。
永井本部長
「そうですね。ピッチャーを中心に補強したいなと思っていたドラフトだったので。1位の鈴木くんが当たったことで、ビシッといけたかなと思います」
支配下に関しては先発型の投手が多い?
永井本部長
「そうですね。今年はそういうメンバーも市場にいたので。ちょうどマッチしたという感じですね」
9位で佐藤投手を指名したサプライズの意図は。
永井本部長
「意図としては、去年の佐々木(麟太郎)くんを指名したようなチャレンジという感じではなくて。何が起こるか分からないので。佐藤くんがもしもNPBでやる、やりたいなという気持ちに変わった時に、指名権を持っておくというのは1つあるのかな。当然、選手としてはトップの評価をしているので。ただ、彼も今のところ強い意志を持って向こうで挑戦していると思うので。それは僕らも分かっているので、尊重しつつ。何かあった時に『うちが交渉権を持ってますよ』と」
台湾からも指名した。
永井本部長
「ちょうどU18の大会に行った時に見させてもらって。非常に楽しみなピッチャーです」
韓国プロ野球(KBO)の選手も。
永井本部長
「元々、独立にいた選手が向こうで実績を積んで。育成の指名なんですけど、早い段階でうまくいけば、戦力化できるんじゃないかなと思っています」
最多の指名数になった?
永井本部長
「そうですね、たぶん最多だと思います」
これだけ指名した意図は?
永井本部長
「現状の数から、少し全体数を増やして。4軍制をやっているので、その中で特化した取り組みをどんどんと進めていって。選手のレベルを上げていきたい中で、そういう時間を取れるように人数をしっかり取ろうと。例えば人数ギリギリであれば、3軍のゲームから外れて特化する期間がなかったりするみたいなことがないように。その選手にベストな育成プランを組めるような形で育成したいなと」
獲っただけ減らすわけではない?
永井本部長
「ちょっと総数は増やしたいな、と。当然、全部がプラスになるとすごい人数になるので、入れ替わりは当然ありますけど。少し総数は増やそうかなと思っています」
新しいフェーズにトライしていく。
永井本部長
「そうですね。今年からもトライしているんですけど、それをなお強化していきたいというところです」
佐藤幻瑛投手を獲得できる勝算はどれぐらい?
永井本部長
「全く。今のところは。勝算があって行ったということではないです」
MLBのドラフト1位にかかりたいと言っている投手。もし来てくれたらラッキーくらいの形?
永井本部長
「そうです。当然、スカウトは見に行っているので。それで、やっぱりいいピッチャーだと確認して。実際に投げているのを確認したのはウチだけじゃないですか」
今年ですか?
永井本部長
「はい。ピッチングも見させてもらって、やっぱりいいピッチャーだと。今後は当然、順調にいったらそうなる(MLBドラフトの俎上に載る)でしょうし、順調にいかなかったケースというのも、そんなものは誰にもわからない。その時のために、うちが交渉権を持っているということです」
指名挨拶にも行く?
永井本部長
「そこは(佐々木)麟太郎くんとはまた違うので。代理人の方もおられると思うので、そこはコンタクトを取りながらになるかなと思います」
ちなみに巨人の中学生指名は予想していた?
永井本部長
「していなかったです。びっくりしました」
柳川高の小坪碧人投手は?
永井本部長
「どこも見ていたんじゃないですか。うちだけではないと思いますけど。いいピッチャーです」
人数以外にも、これだけ海外の選手を指名するというのも新しいフェーズ?
永井本部長
「結果的にそういうトライもしていくんですけど、どちらかというとドラフトに関しては選手の能力を一番に考えながら。『どこに所属しているからトライしたいな』というよりは、能力が先に来て、こういうところの選手もトライしていきたいなというような順番で入っています」
1位の鈴木投手はコンディション面の不安もあった。
永井本部長
「(評価は)揺るがないです。頑張ってくれると思います」
2位、3位も有力な選手を獲得した。
永井本部長
「もう本当に、1軍の戦力にすぐなってくれる選手が取れたなと思うので、楽しみです」
野手は小柄で足の速い選手がトレンド?
永井本部長
「いや、そうでもないです。今年はチームのバランスも考えながら。大きい選手を取った時期もありますし、チームが戦っていくバランスの中で。あとはその年の選手のマーケットですけど、今年は足の速い選手にいい素材がいたというところ」
他球団の動向も把握していたかと思うが、巨人の織田投手の1位指名というのは想定していた?
永井本部長
「巨人かはちょっとわからなかったですけど、どこか突っ込む球団があるんじゃないかなとは。去年、うちが佐々木くんに突っ込んだみたいに。横浜も来ましたけど、そういうことを考えるとあるんじゃないかなとは思いましたけど。城島CBOがちょっと匂わせていたんじゃないですか」
(森大樹 / Daiki Mori)