山本祐大が不在の1か月半…首脳陣が語る海野隆司の“リアルな評価” 4人体制の今後「本当に悩みどころ」

  • 記者:森大樹
    2026.07.30
  • 1軍
海野隆司【写真:加冶屋友輝】
海野隆司【写真:加冶屋友輝】

山本祐が不在の1か月半、首脳陣が見た海野の成長

 シーズン中に一変した正捕手争い。首脳陣は、現在地をどのように見ているのか――。ホークスは58勝34敗1分で、2位・西武に5.5ゲーム差をつけて前半戦を首位で折り返した。戦いを振り返る上で、最大の転機の1つとなったのが、5月12日の電撃トレードだ。DeNAから山本祐大捕手が加入すると、大きな存在感を発揮し、チームに新たな競争をもたらした。

 その影響を最も受けたのが、昨季は正捕手としてチーム最多の105試合に出場した海野隆司捕手だった。一時は出場機会を大きく減らしたが、山本祐が左手を骨折し、6月3日の中日戦(バンテリンドーム)を最後に戦線を離脱。再び巡ってきたチャンスを前に、小久保裕紀監督は海野について注目の発言を残した。

「(海野に)危機感はあるでしょう。週1キャッチャーに戻るかは、(山本祐が)いない時の結果次第でしょうね。(打率が)1割7分でも1割8分でも、相手チームにとって少しでも嫌な1割7分だったらいいという話はしました」

 そして、7月22日のオリックス戦(みずほPayPayドーム)で、山本祐が1軍にスピード復帰。背番号39が“不在”のこの1か月半、海野の姿を首脳陣はどのように評価していたのかーー。指揮官を含めた3人の言葉から正捕手争いの現状を紐解いた。

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この先で分かる3つのこと

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「7年目でやっと…」小久保監督が語る海野の変化とは?
首脳陣が告白した『嬉しい悩み』…熾烈な4人の正捕手争いの真相

「祐大がいなかった1か月半、海野がほとんどマスクを被ってきて。3.2点台だった防御率が3.0点台まで来ましたし、それは海野が残した結果。そういうのはすごい評価できると思います。ただ祐大は帰ってきてバッティングでもすぐに結果を出して。本当に悩みどころですね」

 そう語るのは細川亨バッテリーコーチだ。海野は山本祐が離脱した6月4日以降、復帰までの35試合中32試合で先発マスクを任された。チームの月間防御率は6月が2.90、7月が2.89と安定し、シーズン防御率も3.09まで改善。この2か月でチームは30勝11敗1分と大きく勝ち越した。投手陣をリードし続けた海野の存在が、チームの好成績を支えたことは間違いない。

 村松有人野手チーフコーチも、海野の成長を実感していた。「配球の面でもピッチャーとの意思疎通も変わってきたと思いますし、バッティングが本当に変わってきましたね。内容が良くなってきた。(山本)祐大がいなくなってどうなるかと思ったんですけど、そこは海野の自覚が表れていたと思うので」。7月の月間打率は.250。6月は1割台だった打率も2割台へと上昇し、打席内容にも確かな変化が見え始めていた。

捕手4人制は「嬉しい悩みです」

 雨天中止となった6月26日のロッテ戦(ZOZOマリン)では、室内練習場で小久保監督が海野に熱心にアドバイスを送る場面もあった。「ずっと前から言っていましたけどね。それこそ2軍(監督だった)の時から言ってきたけど、やろうとせんかった。やっとやり出した、7年目にして」。指揮官はそう語りながらも、山本祐の加入で生まれた好影響を口にした。

「海野にはプラスになったんじゃないですか。海野中心に戻した後、(6月30日の西武戦で)平良から打ったのとか、その間の活躍ですよね。『こういうバッティングになったらどうや』というのを表現できるようになった。それは祐大のおかげじゃないですか」

 現在、1軍には渡邉陸捕手、谷川原健太捕手も含めた4人の捕手が登録されている。細川コーチは笑みを浮かべながら現状を明かす。「みんな良いところがあるので。陸は上茶谷との週1試合だけのチャンスを生かして頑張っていますし、タニ(谷川原)も途中出場が多いですけど、ベンチスタートでもしっかり試合に入っている。切磋琢磨して、『俺が正捕手を取りに行く』というくらいの勢いでやってほしいなと思います」。

 電撃トレードを機に、一変した正捕手争い。 リーグ3連覇、そして2年連続の日本一が懸かる2026年シーズン後半戦。争いはさらに激しさを増していきそうだ。

(森大樹 / Daiki Mori)