現役時代は6度のリーグV、5度の日本一「布石があるので」
14日から始まるCSファイナルステージ。2勝分のアドバンテージがあるホークスの絶対的優位は変わらないが、勝負は下駄を履くまでわからない。「戦い方は変わらないですね。変えちゃいけない。変えたほうが負けると思います」。そう語ったのは、細川亨バッテリーコーチだ。
現役時代は西武とソフトバンクで6度のリーグ優勝、5度の日本一に輝いた細川コーチ。“本番前”に組まれた本拠地での3軍戦に捕手陣の派遣を決めた「舞台裏」。ポストシーズンにおける捕手運用について明かした考え方とは――。
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この先で分かる3つのこと
CSは「変えたほうが負ける」…細川コーチが描く勝ち抜きへの道
山本祐大&海野隆司を3軍戦へ派遣…コーチ陣が小久保監督へ提言した裏側
「CS1試合目は相手との26試合目」…レギュラーシーズンの布石を生かす配球
「今シーズン、25試合の“布石”があるので。それをどう使うのか。加えてピッチャーの状態、相手バッターの状態をしっかり見極めていけばいいと思うので。ある意味、レギュラーシーズンも3連戦の“短期決戦”をずっとやってきたわけですから。戦い方を変えようという考えは全くないですね」
レギュラーシーズンは1年間かけて、パ・リーグの各チームと25試合ずつを戦う(交流戦は18試合)。どの試合も目先の1勝をつかみ取りにいくだけではなく、配球による“伏線”を張り巡らせている。「CSの1試合目は、相手チームとの“26試合目”なんです」。そう説明した細川コーチだが、「ただ一つ言えるのは、勝たなきゃいけない。ペナントレースでは3連戦に負け越しても次がある。でも、CSではそうはいかない。変わるのは、そのプレッシャーだけですね」。
11日は海野が“フル出場”…「ありがたいです」
CSファイナルを前に、空白の時間に組まれたのが本拠地での3軍戦だ。5日は先発のリバン・モイネロ投手と山本祐大捕手がバッテリーを組んだ。10日も先発・松本晴投手に合わせて山本祐が出場予定。11日は先発予定の上茶谷大河投手や、ほかの1軍投手と組むために海野隆司捕手がフル出場する見通しだ。
本番を控え、投手陣にとって本拠地で登板できるメリットは計り知れない。一方で、捕手陣にとってもこの機会は大きいという。「やっぱりキャッチャーはピッチャーの状態、球筋というのをずっと見てなきゃいけないと思うので」と細川コーチ。投手目線で見ても、1軍でバッテリーを組んできた捕手に受けてもらう利点はある。
「キャッチャーの構え方とか、ピッチャーとの呼吸。それが崩れるだけでピッチャーには違和感があると思うので。できるだけ一緒の方がいいんじゃないかという自分の考えです」。細川コーチと倉野信次投手チーフコーチ兼ヘッドコーディネーター(投手)が話し合い、小久保裕紀監督に3軍戦の活用を提言した。
11日の3軍戦に参加予定の海野は「普通に試合に出られるので有意義というか。試すことはないですけど、しっかり結果を求めてやっていきますし、ありがたいです」とうなずく。細川コーチも「相手とのレベル差はありますけど、キャッチャーも試合勘やバッター勘、距離感というのを体感しておいたほうがいいので」。考えうる最善の準備をこなし、負けられない戦いへと向かう。
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)2026.10.10