谷川原健太「僕の人生は置いといて」 二足の草鞋も自ら捕手練習を志願…首脳陣が絶賛した”リリーフ”

  • 記者:長濱幸治
    2026.06.20
  • 1軍
大津亮介(左)と笑顔でタッチする谷川原健太【写真:井上学】
大津亮介(左)と笑顔でタッチする谷川原健太【写真:井上学】

7回からマスク…9回反撃の流れ作った谷川原

 結果的にリーグ戦再開を白星で飾ることはできなかった。それでも9回には1点差に迫る反撃を見せるなど、最後まで勝利への執念を示し続けたホークスナイン。その流れを作ったのが、途中出場した谷川原健太捕手だった。

 19日の日本ハム戦(エスコンフィールド)。背番号45は代打を出された海野隆司捕手に代わって7回からマスクを被った。先発の大津亮介投手、そして2番手の上茶谷大河投手を懸命にリードし、スコアボードにゼロを2つ並べてみせた。

 最終回に代打を出され、この試合で打席に立つことはなかった。決して目立つ活躍をしたわけではないが、それでも”谷川原の2イニング”が大きかったと言える理由がある。「僕の人生は置いといて……」。首脳陣が絶賛した29歳の姿に迫った。

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この先で分かる3つのこと

試合終盤に急きょマスクを被った捕手が感じる「深い悩み」
海野と交わした「短い会話」…首脳陣が絶賛する姿
二足の草鞋で負担増も…練習を続ける凄絶な覚悟の裏側

「やっぱり難しさはありましたね。(大津が)6回まで投げてきて、急にキャッチャーが代わったらリードも絶対に変わるので。そこはすごく意識しました」

 谷川原が口にしたのは、マスクを被った直後、7回の場面だった。試合終盤に入った状況で先発投手とのバッテリーを“引き継ぐ”のは、そうそうあるケースではない。これまでの試合の流れ、大津に対する相手打者の反応、そして反撃の流れを生み出す配球ーー。途中出場の捕手ならではの難しさを感じた中でのプレーだった。

細川コーチも絶賛「大きな仕事」

 疲れも見え始めた大津を力強く引っ張り、わずか8球で三者凡退という最高の形で7回を終えた。この結果が偶然ではないと証言したのは、細川亨バッテリーコーチだった。

「(谷川原は)ベンチスタートでもしっかり試合に入っていましたし、マスクを被る直前に海野とも会話を交わしていたので。そういう姿勢が大事ですし、負けはしましたけど、9回の(反撃の)流れを作る大きな仕事だったと思います」

 山本祐大捕手のトレード加入後は、捕手と外野手の「二足の草鞋」を履く日々を送っている谷川原。そんな中でも、週に1、2度は志願して捕手練習に参加している。

「練習をしないと不安というのはあるので。ましてやピッチャーの人生も懸かっていますし。自分の人生はまぁ置いといて、ピッチャーが打たれたら、(登録)抹消とかもあるわけですし。そこを考えたら、やらないという選択はないなと」

 準備の時間は単純計算で倍になるが、「嫌いでやっていないので。(捕手と外野の)どちらも好きなので。しっかり続けていきたいなと思います」ときっぱり。谷川原の存在はチームにとって間違いなく大きなものとなっている。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)