栗原陵矢ら15人が語る「前半戦の衝撃プレー」 188キロやサヨナラ打…初勝利のご褒美「買ったるわ」

  • 記者:森大樹, 記者:飯田航平
    2026.07.01
  • 1軍

上茶谷が挙げた「一番魂がこもったボール」…慶応3兄弟がそれぞれ選んだのは?

 ホークスは6月30日の西武戦(東京ドーム)に勝利し、約2か月ぶりとなる首位に浮上しました。シーズン71試合を消化し、折り返しを迎えます。このタイミングで栗原陵矢選手や柳町達選手、首脳陣を含む15人に「前半戦で一番記憶に残っている瞬間」を聞きました。

「あんな姿は見たことない……」「強烈に脳裏にこびり付いています」。意外なプレーや選手の名前が続々と挙がりました。まさかの「誰も打つと思っていなかった」という一打とは。

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この先で分かる3つのこと

本多コーチが「見たことない」と驚いた開幕戦の栗原の姿
首脳陣が「誰も打つと思わなかった」と語る、あの劇的一打
コーチの脳裏に焼き付く、天才・近藤健介の神がかった一打
川瀬晃

#0 川瀬晃

「どのプレー、とかじゃないんですけど……。(周東)佑京さんの球際の強さですかね。捕る、捕らない関係なしに、あの人の捕球前の追い方はやっぱりすごいなって改めて思いました。僕もああいう反応をしたいですね。足の速さっていうのは中々変えられないので。ボールの見方や反応は、やっぱり見習うべきところがあるなと思います。後方に上がったフライに対する“半見”のやり方、追い方はすごく勉強になりますね」

上沢直之

#10 上沢直之

「何だろう……。あ、タニ(谷川原健太)のサヨナラホームランじゃないですかね(5月8日のロッテ戦)。やっぱり僕が先発だったので。すごく覚えていますね」

津森宥紀

#11 津森宥紀

「(鈴木)豪太の1球勝利じゃないですかね(6月25日にみずほPayPayドームで行われたオリックス戦)。(慕ってくれている後輩の初勝利だからこそ印象に残っている?)それもありますし、大津(亮介)が同じ背番号26を背負って、1球勝利したのをすごく覚えているので。(ご褒美はあげる?)軽ーい何かをあげますよ(笑)。ああやって慕ってくれているのは嬉しいですね」

栗原陵矢

#24 栗原陵矢

「自分の開幕戦のエラーじゃないですかね。やっぱりあの時、気持ち的には落ちました。(あの試合はHRも放ったが)いや、あまり関係ないですね。あのプレーから始まったので」

鈴木豪太

#26 鈴木豪太

「自分のことになっちゃうんですけど、やっぱり1球勝利ですね。あの場面で任せてもらえたことが本当にうれしかったですね。(あの時、カットボールを選択したのは?)僕もカットボールでいくだろうなと思ってマウンドに行ったんです。そうしたら海野さんからも『初球、カットボールで行こう』と言われて。ブルペンでもカットボールの練習をしていたので。コースは甘かったですけど、カットボールだったのでズレてくれたかなと思います。ツモ(津森宥紀)さんから『俺とお揃いのネックレス買ったるわ』って言ってもらって。スギ(杉山一樹)さんからも『なんか欲しいものある?』って聞かれました」

正木智也

#31 正木智也

「やっぱり打球速度188.5キロの先頭打者ホームランですね(6月24日のオリックス戦)。本当に(打球速度が)めっちゃ速くなって。確か182(キロ)が最高だったんですけど、188.5キロが出たのは自信になりました。次の日、知り合いからLINEとかで連絡をめちゃくちゃもらいましたね。『本当に活躍すごいね』とか『えぐいね』みたいな。(打球速度は大切にしている?)やっぱりバッティングの中で一番大事じゃないですか? 速ければ速いだけ(打球が)抜けていくというのはあると思うので。そこは常に追い求めたいデータですね。すごく自信になったプレーでした」

柳町達

#32 柳町達

「タニ(谷川原)のサヨナラじゃないですかね。自分も見ていて、すごく印象深かったです。やっぱりああいう緊迫した場面は、やっている方も大変ですから。そういう場面で決めるのって、相当なものだと思うので。やっぱり記憶に残りますね」

廣瀬隆太

#33 廣瀬隆太

「個人的なことだったら、(6月10日の)阪神戦の1死満塁で大竹(耕太郎)さんの初球を打ったサードゴロ。自分の中で悔しくて、残っています。自分のこと以外だったら正木(智也)さんの188.5キロが印象的です。だって、188.5キロなんて生で見たことないですもん」

前田悠伍

#41 前田悠伍

「自分のことになっちゃうんですけど、(5月10日の)ロッテ戦で取った最後の三振です(5回2死一、三塁の場面)。1軍ではピンチになったときに打たれたりとかしていたんですけど、真っすぐで空振りを取れたというのが、これまでに無かったので。そこで少しレベルが上がったかなという感じがしました」

谷川原健太

#45 谷川原健太

「一番印象に残っているプレーは……ドゥルルルルドン!(ドラムロールの真似)。正木智也の超ハイスピード、188キロホームランです! やばいっす。あんなに(打球速度が)速いのは見たことないです。バッティング練習からめちゃくちゃ速いんですよ、ズバ抜けて。最近だったから印象に残っているというのもあるとは思うんですけど、もしシーズン序盤にホームランを打っていたとしても、あれが一番衝撃的ですね。自分のプレーなら、サヨナラを打ったことですね」

上茶谷大河

#64 上茶谷大河

「上沢(直之)さんがエスコンの試合(4月11日の日本ハム戦、7回2死満塁)でレイエスから奪った見逃し三振です。(なぜあの三振を挙げた?)全ピッチャーの中で一番魂がこもったボールだと思います。ブルペンで見ていて、全員が湧きましたね」

大西崇之

#79 大西崇之1軍外野守備走塁兼作戦コーチ

「前半のパ・リーグの戦いは、初戦を取られてカードを負け越すというのが結構あったと思うんだけど。その中で交流戦が始まって、ジャイアンツと一番最初にやったけど。1勝1敗の3戦目(5月28日)にカーター(・スチュワート・ジュニア)が打たれて、その後にカーター自らのヒットから逆転した試合。あの1勝はめっちゃ大きかったと思う。それと、(6月3日の)中日戦で4点を取られて5点取り返した試合も。セ・リーグとの戦いはピッチャーが打席に入ることで、なかなか点が入りにくい。その中でビッグイニングを作った2試合というのは、交流戦の中ですごく勢いをつけられた2勝だったんじゃないかな」

#80 本多雄一1軍内野守備走塁兼作戦コーチ

「(開幕戦で)クリ(栗原)が2連続エラーしたのじゃないですか?(笑)緊張していたから、すごく肩がガチガチで。あんなクリは見たことないなと。経験のある選手でも、開幕はあんなに緊張するんやなと。ファンの声援とかが、自分を緊張させてくれるみたいなものがあるのかな。あとはカーターのセンター前ヒットじゃないですか? 誰も打つと思っていなかったし、あそこから勝ちましたからね。カーターのセンター前です」

伴元裕

伴元裕メンタルパフォーマンスコーチ

「(6月)20日の日本ハム戦(エスコンフィールド)で、近藤(健介)選手が放った2打席連続ホームラン。あれの1本目ですね。状況とか関係なく、彼の凄さをまじまじと感じました。ピッチャーが菊地に代わった1球目なんです。しかも初球の入りがフォーク。基本的にいつも彼はストレートのタイミングに合わせて、変化球対応のアプローチをするんですけど。あの時は踏み出した瞬間にフォークだって感覚的に分かって、体を動かしていってのホームラン。その話を本人に聞いたら、『あの瞬間、フォークだと分かりました。何で分かったかとか説明できないけど』って話をされて。予測の力と、予測に合わせてアプローチを変えていくことができる能力。それが近藤選手が世界一の打者たる所以なんですけど。それがまさに見えたプレーだったので、強烈に脳裏にこびり付いています」

西田哲郎広報

「やっぱりレガシーデー(5月24日のOH SADAHARU LEGACY DAY)じゃないですかね。(選手や首脳陣が)89番を背負って野球をする光景は初めてだったので。新しい取り組みですし、会長も試合を見られていて。(前田)悠伍が打たれても、ベテランのバッター陣で取り返す。王さんっぽくないですか? 89番を背負って試合をすることがホークスとして初めてだったので。それだけ偉大な方だし、負けが許される球団じゃないし。王会長のイズム、思いを引き継いでいくという思いもありますし。その形が試合で表現されて、何か感じるものがありますよね」

「谷川原のサヨナラもそうですね。あれから流れ的も上向きになって。去年と全く一緒ですよね。タニ自身も1本サヨナラヒットを打ったことで、チームを勝たせたわけですからね。すごく気持ち的にも大きかったと思います。ああいう立場というか、控え選手の気持ちがめちゃくちゃ分かるんですけど。今も今宮が(試合に)出たり出なかったりというのは、本当に調整が難しくて。代打も一緒で、1打席で結果を残さないと、次にいつ打席が回ってくるかわからない。その間の調整ってかなり難しいんですよ。その1打席がダメだったら、次にチャンスがあるかわからないし、次いつスタメンで出られるかも分からない。タニも一緒だと思うんですよね。なかなか打席がない中で打って、それが自信になって。(サヨナラの場面は)絶対にいいピッチャーがくるので。接戦はいいピッチャーが次々に出てくるので。タニ自身が一番ホッとしたんじゃないですかね。形として印象に残る1本を打つだけで20、30試合(1軍にいられる期間が)伸びる、みたいな感覚になるんですよ。それがタニにもあったし、ノビノビとプレーしていますよね。みんなから愛されてるし、ムードメーカー。その2つですかね」

(森大樹 / Daiki Mori), (飯田航平 / Kohei Iida)