中堅・正木智也の起用に隠された首脳陣の狙い…優先した柳町達の“能力”「チャンスがあるなと」

  • 記者:長濱幸治
    2026.06.21
  • 1軍
中堅の位置で守備練習を行う正木智也(左)と大西崇之外野守備走塁兼作戦コーチ【写真:井上学】
中堅の位置で守備練習を行う正木智也(左)と大西崇之外野守備走塁兼作戦コーチ【写真:井上学】

外野布陣の「なぜ」…首脳陣の考えに迫る

「不動のセンター」が不在の事態に首脳陣が取ったのは、考え抜かれた“策”だった。20日の日本ハム戦(エスコンフィールド)。ホークスの外野陣は左翼に近藤健介外野手、右翼に柳町達外野手、そして中堅に正木智也外野手を入れた布陣だった。

 右ふくらはぎを痛めている周東佑京外野手の代役となった正木が1軍で中堅を守ったのは、2023年6月14日のヤクルト戦(神宮)が最後だった。中堅での出場は同年の6試合、2022年は8試合の計14試合というキャリアだ。一方で右翼に入った柳町も今季、そして2025年とセンターでのプレーはなかったが、2022年には中堅手として40試合に先発するなど、これまで通算72試合を経験している(先発出場のみ)。

 経験を考えれば「中堅・柳町、右翼・正木」の選択肢も考えられたが、首脳陣には明確な根拠があった。「正木というよりも、柳町を……」。起用の背景にあった狙いに迫った。

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この先で分かる3つのこと

中堅・正木起用に隠された首脳陣の深謀
柳町をあえてライトに置いた決定的な理由
データと捕殺が導く「理想の布陣」とは

「正木はスローイングがすごくいいわけではないから。センターは定位置にいたら(走者を)刺すのは難しい。(柳町)達の方がスローイングは良いから、ライトに入れた方が刺すチャンスがある。じゃあ達をライトにしようと」

「センターは刺すのが難しい」…優先した可能性

 大西崇之外野守備走塁兼作戦コーチが語ったのは、右翼・柳町を優先したという事実だった。一般的には外野の要とも思える中堅だが、重視したのは際どいプレーでアウトを取れる可能性だった。

「去年も達の捕殺は多かったので。もし達がセンター、正木がライトだった場合、俺がランナーコーチなら(走者を)回すかなと考えた」。大西コーチの言葉通り、柳町が昨季記録した捕殺数は外野部門でリーグ2位の「8」だった。

「去年を考えれば、正木より達の方がライトから捕殺してくれる可能性が高い。それに、(春季)キャンプでもやっていた形だったので。今日の布陣はそれが理由ですね」

 20日の試合では実際に際どいクロスプレーが訪れることはなかったが、外野布陣には首脳陣の深い思考が詰まっていた。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)