大津亮介に「ちゃんとやったな」 嬉しかった褒め言葉…躍進の裏にあった“3年間の約束”「1日もさぼらず…」

  • 記者:森大樹
    2026.05.15
  • 1軍
大津亮介【写真:栗木一考】
大津亮介【写真:栗木一考】

先発転向3年目の大津が明かす飛躍の“要因”

 大きな飛躍を果たすため、師匠と誓ったこと――。「僕みたいに線が細いタイプって、やっぱり体負けしちゃうので。1つ、2つ上の選手になるためにどうすればいいか。そのためには積み重ねがないといけない」。力強くそう話したのは、大津亮介投手だ。公称では175センチ、67キロと細身な自分でも戦っていけるだけの準備が必要だった。

 大津は先発転向が決まったプロ1年目のオフから、オリックスの山岡泰輔投手に弟子入りした。今年1月には3年連続となる自主トレで共に汗を流した。「プロの先発としてのルーティン、1週間の過ごし方から教えてもらって。トレーニングも全部が自分にハマったので、マジで感謝しています」と改めて言葉を口にする。

 プロ4年目の2026年シーズン、開幕から無傷の4連勝をマークし、防御率1.52。明らかに選手としてのレベルが1段階上がったような活躍ぶりを見せている。

「お前、本当にちゃんとやったな」

 大きな手応えを感じたのは、今年1月の自主トレで師匠・山岡からかけられた“褒め言葉”だった――。その裏には、自主トレに参加した当初から言われていた“お願い”があった。

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この先で分かる3つのこと

「上下動は不要」大津の球威を爆発させた、独自の練習
「40キロすら無理」大津が師匠を驚愕させた、肉体の進化
1日もサボらず継続、快進撃を支える「ルーティン」の秘密

「『このトレーニングは3年やってほしい。3年目でようやく動けるようになるから』と、自主トレに参加した時から山岡さんに言われ続けて。先発になってから2年間、自主トレで教えてもらったルーティンを、シーズン中は1日もサボらずにずっと継続してきました」

 下半身のウエート、体幹を中心としたメニュー。山岡から教えられたのは、普通の選手がやらないトレーニングだった。大津が1つの例に出したのはスクワット。重い重量を持って単に上下するのではなく、前後左右の動きを中心に行うという。

「細い選手が上下動のスクワットをしても、体が使えないので、投球動作にその動きがないんです。逆に、左右に動かすためにはお腹を使うんですよ。それでより大きい重量を持って、腹圧を抜かずにやってきました」

 投手の腹圧は、下半身のパワーをロスなく指先に伝え、球威・速度を向上させるための重要な体幹機能だ。「その積み重ねに、やっぱり3年近く必要なんじゃないかなと思います。今年はすごくストレートが良いので。やっぱり連動性、力が抜けずに伝わる動きに繋がっていますね。スタミナにもかなり出ていますね」。今季に入って、改めてその成果を実感している。

大津亮介【写真:栗木一考】
大津亮介【写真:栗木一考】

山岡に驚かれた“進化”

 今年1月の自主トレでは山岡に驚かれた瞬間があった。「僕、2年前は40キロのシャフトでスクワットができなかったんですよ。それが今、150キロで10回やっているので。体自体は大きくなっていないですけど、毎年、重量を上げてやってきた。めっちゃびっくりされました」と嬉しそうに振り返る。

「この前の自主トレが3年目でしたけど、『3年やってほしい』という言葉の意味がわかったというか。みんな1年、2年とかで、すぐ辞めちゃうらしいんですけど。でも僕は信じてやり続けています」

 今季を戦いぬくと、トレーニングを「3年やり抜く」という“誓い”を貫いたことになる。順調なステップアップを遂げる右腕が、2026年シーズンを終えたとき、どんな成績、投球を見せているのか。今の姿を見ていると楽しみで仕方がない。

(森大樹 / Daiki Mori)