中村稔弥が2軍スタートで語った心境…受けた衝撃「だから強いんだ」 刺激は“現ドラ同期”の活躍

中村稔弥【写真:栗木一考】
中村稔弥【写真:栗木一考】

中村稔弥の現在地「前向きでしかない」

 ホークス加入から4か月――。中村稔弥投手は、開幕2軍という現状にも着々と歩みを進めている。「前向きでしかないです」。その語る表情は明るい。昨年12月の現役ドラフトでロッテからホークスへ移籍してきた左腕。悔しさも抱えながら、見つめていた1軍戦で心を強く刺激した選手がいた。

 中村稔は今年の春季キャンプはA組でスタートを切ったが、オープン戦では3試合に登板し、防御率6.00と結果を残すことができなかった。そして“最終テスト”となった22日の広島戦(マツダスタジアム)の試合後に2軍合流を告げられた。

「悔しい気持ちはもちろんありますけど、得たものもあったので」。左腕の心に刻まれているのは、オープン戦で打たれた“1本のアーチ”。そして自身と同じく現役ドラフトでホークスから楽天へ移籍した「ある選手」の活躍――。現在の胸中をありのままに明かした。

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続きの内容は

移籍組の佐藤直樹に刺激を受けた、中村が抱く「率直な想い」
ホークス投手陣を間近で見て驚愕した「驚異的な身体能力」
被弾した一球から中村が導き出した、1軍復帰への「改善点」

「ホークス戦で佐藤選手を見て、なんか自分も『やりたいな』みたいには思いましたね。佐藤選手も自分の力であの舞台に立っているので。僕も早く(1軍での活躍を)掴みたいなっていうのが率直な思いです」

 楽天に加わった佐藤直樹外野手は3月31日のホークス戦でも2安打を放ち、現在は打率.417、1本塁打と新天地で結果を残している。その姿に映像越しで大きな刺激を受けたが、あくまでも焦りはない。

「人は人なので。周りがどうとかじゃなくて、課題と向き合って、自分がやるべきことにしっかり集中するのが一番大切かなと感じています」と強調した。自分がコントロールできる部分に注力し、チャンスをつかむため、自分と向き合い続ける。

ホークスに入団して驚いたこと「だから強いんだ」

 ホークスに入団して驚いたのは、チーム全体の“体の強さ”だった。「キャンプで数値測定があって。それで1つ1つ分かるんですよ。1軍だったら杉山(一樹)とかはもちろんですけど、1人1人の身体能力、体の強さがすごい」。初めて間近で見て、衝撃を受けたという。

「すごいだけじゃなくて、みんな毎日トレーニングをやっている。だから強いんだなって。僕自身も色々と取り入れていますし、そこは自分自身(移籍してきて)一番変わった部分です」

 移籍後、初の敗戦投手となった一戦は今でも脳裏に刻まれている。3月18日、中日とのオープン戦(みずほPayPayドーム)。同点の7回に登板すると、2死二塁からオルランド・カリステ内野手に真ん中付近の直球をレフトスタンドに運ばれ、勝ち越し2ランとなった。

「やっぱり真っすぐが右バッターの外角から抜けて真ん中に入ったり、アウトコースのラインにしっかり投げられていなかったりというところが課題としてあったので。今は2軍の練習でだいぶ良くなっているので。そこに取り組めています」

 新たなチーム、環境でプレーしたからこそ見えてきた課題。「ずっと抑えていたピッチャーたちに負けた。開幕2軍は(自分が)劣っていたというだけなので。得たものも大きかったです」。悔しい気持ちはもちろんあったが、チャンスがきた日に必ずつかむ。中村稔弥がホークスのユニホームで1軍のマウンドに上がる日まで――。

(森大樹 / Daiki Mori)