昨年は2軍で防御率0.48…育成3年目・宮里の今
将来のホークスを背負う育成選手に焦点を当てる新コーナー「未来の推し鷹」。今回は育成3年目の宮里優吾投手が登場です。昨年は2軍で防御率0点台でも届かなかった支配下――。今春キャンプをC組でスタートし、現在はリハビリ組で調整を続けている右腕が現在地を明かしてくれました。
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右肩のコンディション不良で出遅れていた宮里が21日、ライブBP(実戦形式の打撃投手)に登板した。約6か月ぶりとなる実戦形式での投球に「良い緊張感でマウンドに上がれました。バッターの反応も良くて、真っすぐでファウルや空振りが取れていましたし、コーチの評価も良かったです」。久しぶりのマウンドに充実した表情を浮かべた。
昨季は2軍で17試合に登板し、自責点はわずか「1」。防御率0.48という圧倒的な数字を残しながらも、支配下登録の吉報は届かなかった。その悔しさを晴らすべく、臨んだ春季キャンプはC組でのスタート。右肩の違和感もあり、キャンプ中にはリハビリ組に移った右腕。キャンプインからの約2か月、どのような日々を過ごしてきたのか。1軍のシーズン開幕が刻一刻と迫る中、右腕は冷静に現状を語った。
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実はA組の可能性も?宮里C組始動のワケ
「辞めてもいい」不退転の覚悟で挑む、朝5時からの猛練習
斉藤和巳監督の激励。苦闘する宮里を救うDM
「キャンプはC組スタートで、その後はリハビリで『マジか……』とは思ったんですけど。開幕の時期にうまくシーズンに入れるように、と目標を定めてやっていました。後々になって、『実はキャンプはA組スタートの可能性もあった』という話も聞いて。でも周りの人と『別に焦ることはない』という話もしたので、気持ち的に折れることはなかったですね」
1月の自主トレ期間から右肩の状態は万全ではなかった。「投げられはするが、張りというか引っかかりがある感じ」と違和感を訴え、球団にキャンプでのブルペン入りを遅らせたいと相談した。その後、「それなら焦らず筑後で調整しよう」という判断に至ったという。
「C組でスタートして状態がすぐに上がらなかったので、しばらくしてリハビリ組に合流しました。リハにもピッチャーが多くいて、気持ち的にもそこまで落ちることもなかったです。しかも完全にノースローではなくて、普通に投げていたので。気持ち的には先を見据えて、モチベーションも高く保てていました」
春季キャンプでは連日、朝5時からウエートルームで汗を流した。「本当にもう3年目ですし。今年、支配下に上がれなかったら野球を辞めていい。それくらいの思いでやっているので」。焦燥感を抑え込み、今の自分にできることを積み重ねた2か月だった――。
大晦日、斉藤和巳監督とDMでの“やり取り”
順調にいけば3月末の3軍戦で実戦復帰を果たし、4月には2軍に合流する予定だ。1軍の中継ぎ陣に目を向けると、藤井皓哉投手が右肘のトミー・ジョン手術を受けたこともあり、盤石の布陣とは言い難い状況だ。そんな中、オープン戦で1軍のマウンドに上がった育成のライバルたちの姿は、大きな刺激となった。
「(アレクサンダー・)アルメンタとか大竹(風雅)さんとかが1軍で頑張っている姿を見ていたので。早く『こいつ(1軍で)いけるな』と思わせたいですね。自分でも今年は間違いなくチャンスだと思っているので」
昨年の大晦日、斉藤和巳2軍監督に対してインスタグラムのDMで「ありがとうございました」と1年間の感謝を伝えた。返ってきたのは「初心を忘れずに、宮里優吾という投手らしく」という言葉だった。その教えを胸に、考えすぎることなく、後悔のない一日一日を過ごしてきた。
今年こそ支配下を勝ち取り、1軍の舞台へ――。「周りは僕の現状をわかっていないと思うんですけど、試合復帰して投げた時に『おぉっ!』と思わせるくらい、想像を上回る投球を一発で見せたいです。結果云々じゃなくて、投げている球が『1軍で通用するな』と思わせたい」。昨年味わった悔しさも胸に、宮里優吾がチームを救う“ピース”になる日は必ず訪れるはずだ。
(森大樹 / Daiki Mori)