S組合流も別メニュー調整…今宮健太の気になる現状は? 首脳陣が明かした“信頼”

今宮健太【写真:冨田成美】
今宮健太【写真:冨田成美】

第4クール初日はランチ特打を回避…キャッチボールなどで調整

 キャンプインから独自調整を続けていたS組が全体練習に合流した第4クール初日の15日、さっそく豪華な“コラボ”が実現した。ランチ特打では柳田悠岐外野手、山川穂高内野手、近藤健介外野手の主軸トリオが競い合うかのように柵越えを連発。中村晃外野手に周東佑京内野手も快音を連発した。

 一方で、気になるのは野手のS組で唯一グラウンドに姿を見せなかった今宮健太内野手だ。下半身のコンディション不良のため朝の集合に参加せず、ランチ特打も回避。屋内練習場でキャッチボールを行うなど、別メニューで調整した。現状について今宮本人、そして首脳陣に聞いた。

「やろうと思えばできるっていうくらいのレベルなので。本人的にもそういう感じだったんですけど、今はそんなに無理をしてやる時期でもないし、やめとこうということで。こちらからストップをかけた形ですね」

 そう説明したのは奈良原浩ヘッドコーチだ。今後、病院を受診する予定やリハビリ組に合流する予定はないという。「ちょっと1回、強度を下げて。また回復してきたら(全体練習に)合流するって感じですね」と今後の見通しを明かした。

 昨季の今宮は133試合に出場し、打率.262、6本塁打、39打点をマーク。自身2年ぶり4度目となるベストナインに輝くなど、ホークスの“不動のショート”として存在感を示したシーズンだった。16年目の今季ももちろん戦力として欠かせない存在だからこそ、あくまで大事を取った形だ。

 チーム事情的にも、今宮が離脱すればショックは計り知れない。昨季、捕手を除く内野の全ポジションで先発出場するなど、ユーティリティプレーヤーとしてチームを支えた川瀬晃内野手が、第1クールで守備練習中に右膝を負傷するアクシデントに見舞われた。現在はリハビリに取り組んでいるだけに、主力級のさらなる離脱は避けなければならない状況だ。

 今宮本人も「大丈夫です」と言葉少なではあるが、はっきりと口にした。S組の野手は26日に行われる韓国ロッテ戦まで試合に出場しなくていいと認められているだけに、焦らず調整を続けることが可能だ。

 小久保裕紀監督も「下半身の不良で。別にそこはいいです。今(無理に)やる必要はないので」と動じることなく受け止めた。今宮本人も首脳陣も、先をしっかり見据えている。心配はなさそうだ。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)