宮古島では4度ブルペン入り「6、7割くらいはきている」
ソフトバンクに新加入した上沢直之投手が25日、ファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」で自主トレを公開した。ランニングやウエートトレーニングのほか、上茶谷大河投手とキャッチボールも行った。取材対応した右腕は新天地での意気込みや、上茶谷との意外な出会いなどを明かした。コメント全文は以下の通り。
――筑後で初めて練習した。
「まずは施設がすごくいいのと、スタッフの方や選手がたくさんいてびっくりしました」
――色んな人とあいさつしていたが、話が弾んだ人は?
「やっぱり上茶谷(大河投手)が一緒のタイミングでホークスに入団することになったので。元々知っていましたし、結構話しました」
――自主トレのテーマは。
「まずはしっかり自分の良さをもう一度見つめ直すというか、自分の持ち味である投球フォームとボールのギャップみたいなものをしっかりと作っていけるように。なるべく力を抜くことを意識しました」
――具体的に確認したことは?
「とにかく力を入れないというか。リリースまでに力が入ってしまうとボールもばらけるし、強さも僕はあまり出ないタイプなので。なるべく手の指先の方までは力を入れてというか、なるべく体の中心で投げることを意識しています」
――キャッチボールでは左脚のステップを意識していた。
「僕は悪くなってくると左ひざのけりが早くなってしまう癖があるので。なるべくそこを我慢というか。自分が本当に力を入れたいところまでなるべく力を抜く。で、我慢が限界にきたら力を入れるみたいな感じで練習していました」
――米国と日本で調整方法は変わった?
「アメリカであまり先発をしてこなかったので。そこに関してはもう一度(ホークスでは)先発としてやりたいなと思っていますし。イニング、球数を投げられるような自分のメカニックだったり体力だったりをつけながらというのはすごく意識しています」
――ボールの違いは気になる?
「そこは特に気にならないですね」
――体の状態は?
「6、7割くらいはしっかりきているのかなと思います。あとは傾斜に入って強いボールを投げていかないといけないので。そこでまた力みが生まれてフォームが崩れてはいけないので。そこは自分で折り合いをつけていきたいなと思います」
――ブルペン投球は?
「もう入っています。自主トレ先で入っていたんですけど。そこは常に入っている段階でも意識はしています」
――今後のプラン。
「傾斜にあと何回入るかは分からないですけど。しっかり投げていけたらいいなと思います」
――期待を背負う。
「チームの期待も当然あるとは思いますけど、まずは自分のペースを崩さないようにやっていきたいです」
――ブルペンには何回入った?
「4回くらいですかね」
――宮古島で。
「そうですね。座らせて軽くというか」
――宮古島自主トレのメンバーは?
「ファイターズの中島卓也さんとか、ヤクルトの高梨(裕稔)さん、ジャイアンツに行った田中瑛斗、ファイターズの山本拓実ですね」
――なるべく力を入れない投げ方を意識している。
「そうですね。どうしても力んでアメリカではうまくいかなかったところもあったので。しっかり力を入れている感覚と、ボールのギャップが生まれるようにと思ってやっています」
――日本のボールで投げてみて、いい時のフォームは体で覚えてる?
「やっぱり1年間、僕の中で納得できないような感じのボールを投げていたので。そんな簡単に、すぐにはすり合わせてこれてはいないですけど。でも、いい感覚も出てきているので。この感覚をまた失わないようにしていきたいなと思うので。そこを継続して辛抱強くやった方がいいかなと思います」
――去年秋に負った右ひじの怪我は?
「肘の怪我とか痛みに関しては、今のところ問題はないのかなと思っていますけど。でも、最初の方に無理して1年間投げられませんでしたっていうのが一番良くないと思いますし。そこはしっかり自分でケアしながらやっていければいいかなと思います」
――映像で確認している?
「映像は常に撮っていますし、あとは自分の感覚だったりっていうところですかね」
――日本ハムで同僚だった長谷川威展投手の存在は大きい?
「やっぱり施設も知ってるし、今日会って色々話もさせてもらいました」
――上茶谷投手はどういう経緯で知り合った?
「元々は全然友達じゃないんですけど、なんかファイターズの時に、初対面だったんですけど、すごい知り合いみたいな感じで話されて。それからです」
――声をかけられた。
「そうです。そんな感じです、本当に。それから話すようになってって感じですね」
――第一印象は少しなれなれしいなと感じた?
「いや、なんか面白いやつだなって感じですね」
――入団会見の時は髪の毛を1年間切ってないと話していたが。
「そうですね、しっかりさっぱりして。心機一転。しっかり切ったのは1年ぶりぐらいでした。昨日切りました」
――日本ハムで同僚だった有原航平投手は5完投を目標に掲げていた。上沢投手は4完投がキャリアハイだが、難しい?
「やっぱり難しいと思いますね。5完投って、それだけで45イニングなので。それは本当にすごいなと思いますし。僕も有原さんとずっと一緒にやらせてもらっている時期もありましたし、僕が見てても本当にいつも素晴らしいピッチャーだなっていうか、なんか羨ましいなって思うようなピッチャーだったので」
――追いつけ、追い越せと。
「そう思って、ずっと一緒に在籍した時はやらせてもらっていました」
――具体的な目標は?
「今年は怪我なく、しっかり1年間投げるっていうのが目標なんで。具体的な数字というか、僕も先発を1年ぶりにやるので。そこに関してはやっぱり少し不安もあるので。しっかり1年間、怪我なく投げられたらいいなと思います」
――先発ローテで1年間回り続ける。
「それがやっぱり一番の理想だし、チームとしてもそうしてほしいと、そう期待してもらっていると思うので。それができたら理想かなと思います」
――熾烈な争い。キャンプからアピールしていく。
「それはもちろんしていかないといけないかなと思うし、やっぱりすごくいいピッチャーばかり、たくさんいるので。なかなか簡単な争いではないと思いますけど、しっかりやらないといけないなと思います」
――キャンプインまでに100%の状態にしたい?
「まだ真っすぐしか投げていないので。キャンプインまでにってなったら、もうちょっとって感じなんですけど。でも、しっかりキャンプに入って、キャンプではブルペンで変化球も全部投げていきたいなと思っているので。真っすぐの強さでいったら、しっかり10割近くに持っていけたらいいかなと」
――キャンプでのプランはコーチ陣と話した?
「倉野さん(信次1軍投手コーチ)と色々話し合いながらって感じですね」
――開幕2カード目が古巣の日本ハム。
「まずは本当に開幕ローテーションというか。開幕の競争に勝つことがまず先だと思うし、そこはあまり正直まだ見ていないですね。まずはしっかり目の前の段階を踏んでいくことが大事かなと思います」
――古巣の新庄剛志監督からは厳しい言葉もあった。どう捉えている?
「いや、どこに行ってもやっぱりやることは変わらないですし。しっかり自分が野球をやるだけなので。そこに関しては別に、特に変わることはないですけど。しっかり野球で頑張りたいなと思っています」
――このオフの過ごし方は?
「最初は北海道に帰ってきて、そこでトレーニングをしながら。で、1月に入って宮古島に行って、宮古島から福岡に来てって感じです。宮古島には一昨日(23日)までですかね」
――髪は福岡で切った?
「そうです」
――知り合いの美容師さん?
「知り合いの方のいとこがいて、そこに。すごくさっぱりさせてもらったので」
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)