甲斐、栗原、今宮が惜別…「本当に誇り」「まだまだできるっしょ」 引退決断の先輩に感謝

ソフトバンク・甲斐拓也【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・甲斐拓也【写真:荒川祐史】

今季限りで現役引退の福田秀平に後輩からメッセージ「お世話になりすぎた」

 ソフトバンク、ロッテでプレーしたくふうハヤテの福田秀平外野手が1日、今季限りでの現役引退を表明した。ホークスでともにプレーし、公私で親交の深かった甲斐拓也捕手、栗原陵矢内野手、今宮健太内野手の3人が感謝の言葉を口にした。

〇甲斐選手

――福田選手が引退を決断した。
「さみしいですよね。本当にさみしいと思いますし、最後まで野球をやり続けた秀平さんはすごな、カッコいいなと思います。そういった先輩の存在というのは、僕としてももちろん誇りに思いますね」

――いろんな選手の引退も見てきた。比べるものではないと思うが、やっぱり特別か。
「まあ比べるわけじゃないですけど、秀平さんには本当にお世話になりましたし、お互いにいい時も悪い時も声を掛け合って。秀平さんにたくさん声をかけてもらって支えられたこともあったので。また褒められてというか。お前はすごいキャッチャーだって。本当にそういった言葉で背中を押してもらえたので。本当に仲もよかったので。本当にさみしいですけど、最後までやり続けた秀平さんは誇り……。誇らしく思います。すごい人だなって思います」

――自身も残りの野球人生はそこまで長くないとも口にしていた。キャリアを積み重ねてきたからこそ、最後までやり続ける苦しさ、大変さもわかる。
「いつかはやっぱり終わることですし、野球選手であり続けることは本当に難しいことなので。最後まであきらめずにやられたというのは、ほかの人よりもたくさんケガもあったと思うんですけど。それでもリハビリをして、苦しい部分っていうのは僕も聞いたり見たりしていたので。それでも最後までやり続けたというのは本当にすごいなって思いますね」

――くふうハヤテにいって、「もう一度」という思いは伝わってきた。
「そうですね。でも本当に野球が大好きな人なので。野球が大好きだからやれたんだと思いますし、ケガとかなければなとか思ったりもしますしね。まあ、それでも戦い続けたというのは、僕ら後輩からしたらすごく学ぶことがあるので。そこは見てきた僕たちもすごく影響を受けていますね」

――どういう選手だった。
「もうポテンシャルはとんでもなかったです。やっぱりホークスの時もそうでしたけど、ロッテに行ってからもたくさん対戦があったりして、やっぱり嫌でした。本当にすごく引っ張ってくれる存在でしたし。なによりどんな時でも一生懸命やっている秀平さんの姿がカッコよかったなと思うので」

――引退を決断したと聞いて。
「ちょっと僕もびっくりしたって感じですね。さみしくはなりますけど、いつかは終わりが来る仕事だし、最後こういう形で終われるというのは、僕はすごくカッコいいなと思いますね」

――思い出は。
「そりゃあもう、もういっぱいありますよ。いっぱいご飯も行ってね。秀平さんが落ち込んでいる姿も見てきたし、秀平さんの嬉しそうな顔も。いろんな喜怒哀楽を共にしてきたので。そこは言い出したらきりがないですけど。ただ、どんな時でもあの人は落ち込むことなく、前向きにやられていたので。そこはすごい人間だなと感じてました」

――お前はすごいキャッチャーだと言われたことも、本当に大きかった。
「もちろん。そこは本当に背中を押してくれたので。本当に感謝しています」

ソフトバンク・栗原陵矢【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・栗原陵矢【写真:荒川祐史】

〇栗原選手

――栗原選手にとってどんな存在だった。
「本当に気にかけてくれていましたし。1軍にいるときはすごく話しかけていただいて。気軽にいじってもらえたことも自分の中ではすごく大きかったですね。いろんなバッティングの話もさせていただいて。僕に(打撃のことを)聞いてこられることもあったりしたので」

――プレーヤーとしてのイメージは。
「性格もあると思うんですけど、試合中もあまり暗い顔をすることなく、常に明るく元気を出されていた選手だったので。本当にグラウンドで一生懸命走っている姿が僕の中で一番の印象ですね」

――打撃談義も交わした。
「タイプは結構、自分と似ていると思います。真っすぐをしっかり仕留めようとするバッターっていうところは似ていたのかなと」

――これまでの思い出は。
「ご飯もたくさん連れて行ってもらいましたし、秀平さんが今のチームに行かれてからも行きましたし。昨年末ですかね」

――どういう声を掛けたい。
「『まだまだできるっしょ』って言いたいですね」

ソフトバンク・今宮健太【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・今宮健太【写真:荒川祐史】

〇今宮選手

――さみしい思いが大きい。
「もちろん本当にお世話になったので」

――引退という決断を聞いて。
「体がやっぱりね。怪我がたくさんあったりして、今も万全な状態で野球をやれていたわけではないでしょうけど。とにかくお疲れさまでしたという思いですね」

――どういう存在だった。
「僕が(1軍に)上がってきた時に一番(年齢が)近い先輩だったので。いろいろとご飯に連れて行ってもらったりもしました」

――野球面では。
「やっていることが全く違ったので。僕は内野手で、福田さんは代走だったり、外野手としてだったんで。野球のことに関してはそこまで深く話すことはなかったですけど。プライベートでは本当にいろいろとお世話になったので。普段から話をさせてもらいながら、いろいろと勉強させていただきましたね」

――思い出は。
「いろいろとありますけど。本当にお世話になりすぎたくらい、お世話になったなと」

――福田選手に連絡は。
「怪我のことを言いましたね。体をめちゃめちゃ痛められていたので。しっかり休んでくださいと言いました」

――福田選手からの言葉は。
「福田さんから連絡が来ていたので。それを返して。『頑張ってくれよ』と言ってもらいました」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)