柳町達が1軍合流へ 7日の3軍戦後に語っていた覚悟「身体がぶっ壊れようとも」

ソフトバンク・柳町達【写真:上杉あずさ】
ソフトバンク・柳町達【写真:上杉あずさ】

「出続けることがこんなにしんどいなんて」

 ソフトバンクの柳町達外野手の1軍復帰が近づいてきた。7日に行われた3軍戦にフル出場。藤本博史監督は10日のオリックス戦からの昇格を明かしていたが、8日に予定されていた3軍の練習試合が中止になったことも影響したのか、前倒しで8日から1軍に合流する見込みとなった。

 8月22日に新型コロナウイルス陽性判定を受けた柳町は、3日の2軍戦で実戦復帰。2軍戦2試合で7打数4安打の結果を残したものの、「初日はちょっとフワフワしていた」と体力面や試合感覚を取り戻すのに苦労した。同じ日に実戦復帰していた牧原大成内野手や周東佑京内野手と同じタイミングでの1軍復帰とはならなかった。「先に行かれちゃったけど、僕もすぐ追いつこうと思って頑張りました」と調整を進めた。

 7日にタマスタ筑後で行われた3軍戦では5打席に立って4打数2安打1四球。敵失もあり、4打席で出塁した。「前半の方はよくなかったですけど、4、5打席目にはちょっと戻ってきたかなと思いました」と柳町。戻ってきた、というのは「開きが早いというちょっとしたズレ」。3打席目まではそのズレと戦ったが、回を重ねるごとに修正できた。「後ろ足にしっかり体重を乗せて、“あまり打ちにいかないイメージ”なんですけど。前半は打ちにいこうとし過ぎていたのかなと。(4、5打席目は)待ちながら見られたかなと思います」と感覚を説明した。

 プロ3年目の今季は濃密なシーズンとなっている。ここまで89試合に出場し、打率2割8分1厘。1軍に定着し、レギュラー奪取へと突き進んできた。ちなみに、調整のために出場した2軍戦では、試合数11と少ないながら、4割8分6厘と格の違いを見せている。

「何とか1軍で結果が出せたのは良かったと思いますけど、その中でもいい事、悪い事いろいろ経験しながら…。(出続けることが)やっぱりこんなにしんどいなんて、経験してみないとわからなかったですし、打った打てなかったというので気持ちの浮き沈みもありました。その中でも、次の日絶対試合があるっていう難しさを知れたという意味でも良いシーズンですね」

 10日から1軍は正念場の11連戦を迎える。柳町は「あとちょっとなので、身体がぶっ壊れようともなんとか優勝に貢献したい」と全身全霊かけて戦うことを誓う。「後半戦、数字が思うように上がらなかったので、体力面だったり、警戒された中でどう打てるかというのも今後の課題になってくる」と残るシーズンに視線を向けていた。

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)