三森大貴が今日から1軍復帰 2軍戦後に語っていたレギュラー定着への熱い想い

ソフトバンク・三森大貴【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・三森大貴【写真:福谷佑介】

「自分の出られる時にというか、チャンスを貰っている時にしっかり結果を出したい」

 ソフトバンクの三森大貴内野手が1日のロッテ戦(PayPayドーム)で1軍に復帰する。藤本博史監督が8月31日に昇格を明言したもので、同日のウエスタン・リーグ阪神戦に出場した後、三森は「やれることをやるだけだと思いますし、2軍でも1軍でも自分のやれることをやれればいいかな」と淡々と語った。

 新型コロナウイルスの陽性判定を受け、8月19日に離脱した三森は同30日の2軍戦で実戦復帰。「1番・二塁」で4回まで出場し、2本の内野安打を放ってコンディション面に問題がないことをアピール。31日は「2番・二塁」で出場し、4打数1安打。3回に右翼への二塁打を放ち、続く渡邉陸捕手の適時打で二塁から激走し、ホームにヘッドスライディング。持ち味のスピードも生かした気迫の好走塁を見せた。

 三森と言えば、7月に一塁にヘッドスライディングをした際に左手親指を骨折していたが、当初の復帰見込みを大幅に上回るハイペースで1軍に帰ってきた。「(怪我の箇所やリスクは)気にはしますけど、上手い具合にいけばいいかな、と」と不安や恐れを感じさせないがむしゃらなプレーで、チームに貢献しようと必死だった。

 その骨折から復帰して間もない時期に、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて戦列を離れた。悔しい気持ちは察するに余りあるものの、無症状だったことも幸いし、三森はわずか11日で実戦に戻ってきた。

「自分の出られる時にというか、チャンスを貰っている時にしっかり結果を出したいですし、出続けられるのがいい選手だと思うので、そこは出続けられるような結果を出していきたい」との思いで早期復帰を果たした。自らの立場が確保されているとは思っていない。今こそ確固たる地位を築くべく「試合に出続ける」ことにこだわる。

「1軍でやるのが全てだと思う」と親指の骨折で離脱した際に痛感し、1年間、1軍で出続けることの難しさを身をもって感じてきた三森。今回もその思いがあったからこそ、いち早く戦うべき場所に戻ってこられた。困難を乗り越えて精神的にも更にタフになった三森の活躍に期待したい。

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)