渡邉陸の2軍降格の理由は? 柳町達の状態は? 鷹・森ヘッドコーチの一問一答全文

ソフトバンク・渡邉陸【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・渡邉陸【写真:藤浦一都】

ファーム施設に視察に訪れた森ヘッドが報道陣に対応

 ソフトバンクの森浩之ヘッドコーチが14日、リハビリ組や2軍が練習を行っていたタマスタ筑後を視察に訪れ、報道陣に対応した。13日に出場選手登録を抹消となった渡邉陸捕手の降格理由や、リハビリ組で復帰に向けて調整する柳町達外野手、この日1軍の投手練習に合流した甲斐野央投手について言及した。

 森ヘッドコーチのこの日の一問一答は以下の通り。

――渡邉陸選手の降格の理由は。
「しっかり彼が1軍にあれだけの実績を残せたというところと、これからこの先やっていけるっていう彼自身が自信を持ってやれたことが1軍でやれたこと。まだまだ足らないところはいっぱいある。当然残していってあげたいのもあったんですけど、打って守ってというのはどこのポジションもそうかもしれないですけど、特にキャッチャーってやらなきゃいけない仕事がいっぱいある中で、やっぱりピッチャーの信頼を得ないといけない」

「これからリードもしていかなきゃいけないというところで、配球面を2軍でしっかりマスクをかぶって勉強させたい。そのために2軍に行ってもらいました。当然、藤本監督にもこのまま1軍に残して、使い続けてっていう部分もあるんですけど、やっぱりどうしてもそれなりに甲斐拓也を越えていかなきゃいけない中で、1週間で1回のマスクなら、2軍でメインで使ってもらってピッチャーの勉強、配球の勉強をしてもらった方がいいというところで決断しました」

――3回のスタメンマスクを見て。
「キャッチャーとしての全て、ブロッキング、リード、スローイングにおいて、そう大きなミスはなかったように僕には映りました。ただ、やっぱりこの先、いろんな経験をしていくであろう中で、やっぱりまだまだ足らないところがあると思う。そこはしっかりこれから伸ばしていってもらいたいなと思います」

――足りないところというのは投手からの信頼とか。
「そうだね、信頼なのかな。今回の1軍では出なかったかもしれないけども、この先、そういう信頼を得るためにはブロッキング、スローイング、リード、全てにおいて、もう少しやってもらいたいというところ」

ソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】

「甲斐野が力強い球を投げてるっていう中で、一度見てみるという形」

――ドームの練習には甲斐野投手が合流。
「連投テストも終えて、2軍で157、158キロぐらいまで出てるのかな。結果云々というよりもやっぱり力強い球を投げてるっていうところで、藤本監督がそういうピッチャーを、中継ぎのピースに当てはめたいというところで決断しました」

――再開後を見据えて?
「中継ぎのところでも、勝ちパターンのところも最後にちょっと崩れかけてるところがあったので。しっかり再編していかなきゃいけない。どうしても(試合の)前半に投げるピッチャーというのは、どうしても投げる機会がない」

「今回、笠谷が落ちましたけども、笠谷もいろんな課題がある中で、決して悪いわけではないんですけど、投げる機会がないんであれば、2軍でしっかりその課題に取り組んで、よければすぐ上がると。いつでもローテーションを組める状況にしておきたいというところなんで、今、甲斐野が力強い球を投げてるっていう中で、一度見てみるという形で、甲斐野をちょっと登録しようかなと思っている状況です」

「この2年間ね、怪我で今年、去年ともがき苦しみながら、コントロールが悪くなって、突如として四球が出ると苦しみながらやっている中で、2軍の高村コーチからも報告がある中でまとまってきているという報告を受けている。映像を見ながら、そういうのが見られているかなというところなんで、1軍に1回、上げるという決断にはなってます」

ソフトバンク・柳町達【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・柳町達【写真:藤浦一都】

「次の怪我に繋がらないかどうか適正に判断していかないといけない」

――柳町選手はどういう報告を。
「柳町はどうしても軽症といえども、軽度の肉離れと言う報告を受けているので本人はもう行く気満々。やっぱり1軍に来れば、やっぱり100%のプレーをしなきゃいけないという中で、これが果たして次の怪我に繋がらないかどうかっていうのはやっぱり適正に判断していかないといけないところだと思う。そこは小久保監督と井出コーチにしっかり見ていただいて、適正な判断をしてもらいたいところ。我々はそこを待ってる。とりあえず17日に帰ってきてもらえれば嬉しいかなという状況です」

――17日にはいてくれる。
「とりあえず今日からの(2軍の)3連戦でどういう形で出るのか、というのはこれから小久保監督と話はします。どういう起用方法になるのかっていうのをね。しっかり見ながら、段階を経て、いきなり1軍はないので、その状況を見ながら回復度を見ながらしっかり判断したいと思ってます」

――症状的には下半身の張り?
「下半身の強い張りかな。そんな感じだと思うので、その中でしっかり取れるまでは、やっぱり中途半端にさせちゃいけないっていうところがあると思う。しっかり判断していただきたいと思ってます」

――甲斐野投手はどのあたりで起用。
「今の現状では、6回以降のピッチャーはある程度決まっているんで。もし登録するのであれば、3、4、5回あたりのところになるのかなという感じではいます。これは1軍のピッチングコーチと話して、どの場所に置くか、どこが適切なのかっていうのは、試していかなきゃいけないところ。いきなり勝ちパターンのピッチャーというのは、どうなのっていうことにはなるかもしれないし、これからの話し合いになると思います」

――ガルビスの状態は。
「一番最初に2軍に落ちたときよりは数段良くなってるのは良くなってる。ただ、やっぱり彼に求められるのはまだまだもっと、それ以上のことを求めたいっていうところはある。彼なりに、2軍で一生懸命、練習をやってここまで上がってきてるっていう状況なので。まだこれから、また判断していかなきゃいけない状況もあるけど、まだまだ頑張ってもらいたいかなっていうのが本音です」

――後半戦、森ヘッドはどういう戦い方が理想。
「それはしっかりピッチャーを抑えて、しっかり打つ者が打って、完全に制圧して勝ちたいというのが理想なんですけど、こればっかりはなかなかそう簡単に打てないですし、そう簡単に抑えられない。ピッチャーが打たれた時は、バッターが打って返してやるという気持ちでやっていき、打てないときはピッチャーがしっかり最少失点で抑えて勝てるっていうのが、投打のバランスだと思う。チーム状況は決して悪くはないですから、その中でしっかりと戦っていければ、この先抜け出すことができると思っていますので、そこはしっかりと考えながらやっていきたい」

――鍵になるのは何だと思いますか。
「エースのしっかりした投球と中軸を打つバッターがしっかりと打てば勝てると思います」

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)