7月21日に3度目の抹消となって以降、2軍で6試合で0勝5敗、防御率6.02
かつてないほどの苦しい日々ーー。左腕は今、自らをどう見つめているのか。20日のファーム・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)に先発した大関友久投手。残ったのは4回8安打7失点という結果だった。試合後、背番号「47」が現状に対する胸の内をありのままに語った。
7年目の今シーズンは1軍で10試合に登板して3勝4敗、防御率5.34。2021年に支配下登録されて以降、防御率は2点台以下と安定した投球を続け、昨季は自身初のタイトルとなる最高勝率に輝いた左腕。ここまで苦しいシーズンを送るのは、プロ入り後初めてのことだった。
7月21日に今季3度目の登録抹消となって以降、2軍では6試合で0勝5敗、防御率6.02。この日は斉藤和巳2軍監督も「今までの中で一番らしくない」と口にするほどの出来だった。試合後に左腕が紡いだ言葉から見えた現在地。大関友久に一体何が起こっているのか――。
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この先で分かる3つのこと
苦境の大関が掴んだ「現状を打破するためのヒント」とは
本人が語る、1軍で不振に陥った「思考の落とし穴」
歓喜の輪に入れなかった左腕が目指す「今後の逆襲策」
「自分の中でやろうとしたことは、試合の中で積極的に試せた登板ではありました。ファームで投げるようになってから色々なことをやってきたんですけど、良かったり、良くなかったりしながら。もう1回立ち返って、自分の得意な形でまた投げてみようと思って、この1週間はやってきました。でも結果につながらないというのは受け入れて。どうしたら良くなっていくのか、1つずつやっていくしかないかなと思います」
大関は現状を見据え、静かに言葉を紡いだ。「ずっとやってきたことなんですけど、ボールに力や気持ちをしっかりと込めていく」。前回登板で改めて感じた”大事なこと”をイメージして上がったマウンドだった。昨季のタイトルホルダーが迎えた、今シーズンの2軍での日々。どんな感情を抱きながら、自らと向き合っているのか――。その問いかけに左腕は真っすぐ答えた。
「苦しさもありますけど、これが現実というか。そんな感じでずっと考えています。『こんなはずじゃない』とかではなくて、これが今の自分の実力であって。別に去年、上手くいったことを否定する必要は全くなくて、そういうのが続けられないプロ野球選手としての今の実力。なかなか2軍でも試合を作れない中で、受け入れていくしかないかなという感じで捉えています」
3連覇に加われなかった悔しさも…「向き合おうと思います」
だが野球人生における苦難は、決してネガティブなことばかりではない。「アップデートしようと思って、果たして本当にできているのかと不安になるくらい、上手くいかないことが続いていますけど。絶対に無駄じゃないと思っているので。とにかく目の前の長い先を見ながら、今の1試合だったり1球だったりに集中してやっていくべきかなと思っています」。そんな試行錯誤を続けていく中で、色々な思考の変化があったーー。
「今年1軍で最初に投げていた時は、1つのことに集中しすぎて周りが見えなくなって、考え方の柔軟性がなくなったりして苦しい経験もしました。今度はそこから逆に考え方を広げようとしすぎていたのもあったのかなと思います。色々なことに挑戦する自由度を持ちながらも、良いもののレベルを上げていく。そのバランスが大事だと思います。でもそれが見つかっていないのが現状で、見つかっていたら多分、結果もちゃんとついてくるはずなので」
17日に1軍はパ・リーグ3連覇を決めた。歓喜の輪に加われなかった悔しさは当然ある。「最初から最後まで優勝に貢献できたら、もちろん嬉しかったと思うんですけど。これが現状ということで、自分と向き合おうと思います」。一戦一戦の中でつかんだ感覚が、再び1軍のマウンドへ返り咲くきっかけになると信じている。
(森大樹 / Daiki Mori)