セーブ失敗翌日に小久保監督が野手に告げた「杉で行く」 号泣、感謝、覚悟…杉山一樹が明かす思い

  • 記者:長濱幸治
    2026.09.18
  • 1軍

苦しみ続けた1年「色んな人を裏切った」

 ホークスは福岡移転後、初となるパ・リーグ3連覇を成し遂げました。 鷹フルでは主力選手はもちろん、若手や首脳陣、スタッフにもスポットライトを当てながら、2026年シーズンを振り返っていきます。 守護神の杉山一樹投手が明かしたのは、小久保裕紀監督への深い感謝でした。2点リードを守り切れず、チームもサヨナラ負けを喫した8月26日のロッテ戦(ZOZOマリン)。翌日、指揮官は集まった野手を前にこう宣言しました。「今日も杉でいくから」――。

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 海野隆司捕手と抱き合い、感情を爆発させた1年前とは対照的なゲームセットだった。17日のオリックス戦(京セラドーム)。6点リードの9回を三者凡退に仕留めた杉山は、普段の試合と同じように仲間とハイタッチを交わした。長いペナントレースの末に優勝を決めた一戦とは思えぬ姿に、右腕の心情が読み取れた。

 苦しみ続けた1年だった。4月11日の日本ハム戦(エスコンフィールド)。自身のふがいない投球に怒りを抑えられなかった杉山はベンチを殴打し、左手を骨折した。バスで宿舎に戻ったチームメートと離れ、球団広報に寄り添われながら球場を後にした右腕は号泣していた。「色んな人を裏切ってしまったというのが、自分の中で一番強かったので。その後悔でしたね」。自らの愚行がどれほどのことだったのか。我に返ると涙が止まらなかった。

 現在リーグトップタイの33セーブを挙げる一方で、防御率3.00。右腕が目標に掲げていた防御率0点台には程遠い数字だ。悔しさが募る1年も、指揮官は杉山を見捨てることはなかった。セーブに失敗した翌日、監督室で小久保監督が右腕に問うたのは1点のみだった。「不安はないのか?」――。

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8月26日のロッテ戦で同点打を許す杉山一樹【写真:井上学】
8月26日のロッテ戦で同点打を許す杉山一樹【写真:井上学】

小久保監督から唯一問われた「不安はないのか」

杉山一樹【写真:栗木一考】
杉山一樹【写真:栗木一考】

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)