1軍出場わずか1試合、緒方理貢の現在地
もう一度、1軍の舞台に戻るために――。「悔しかったですけど、次に呼ばれるまでにアピールをしないといけないので」。胸中を明かしたのは、緒方理貢外野手だ。昨季、キャリアハイとなる101試合に出場した男は、今シーズンは1軍でわずか1試合の出場にとどまっている。
3月27日にタマスタ筑後で行われたファーム・リーグのオリックス戦で右足に死球を受け、右ふくらはぎ付近の筋損傷と診断された。約2か月半のリハビリ生活を経て、6月19日のファーム・リーグ広島戦(マツダスタジアム)で実戦復帰を果たした。
7月10日には今季初の1軍昇格を果たすも、代走で1試合に出場したのみで、わずか7日後の17日に登録を抹消された。首脳陣から告げられた明確な抹消理由とは。そして2軍合流時、緒方が下した”1つの決断”があった。「もういらないかな」ーー。逃げることなく、自らの立場と真っすぐに向き合っていた。
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この先で分かる3つのこと
首脳陣から直接告げられた、1軍抹消の「意外な理由」
「もういらない」緒方が復活へ向け削ぎ落としたもの
再昇格へ猛アピール!2軍で荒稼ぎする「驚異の数字」
「『お前は悪くない、チーム事情だ』というのは言われました。でも自分が評価されるところは足だと思うし、コーチからも『スピードのキレ』の部分は言われていたので」
首脳陣から伝えられた抹消の理由は、チーム事情によるものだった。リハビリを続けてきた右足については「全然問題ないです」と話すが、一方で指摘されたスピードのキレについては、自分自身が一番よく分かっていた。
「少し体脂肪が増えすぎていたので。2軍に落ちてきてから、1か月くらいはそこを意識して生活していました。だからスピードの部分で、今の方がいいキレ感というか、体の軽さというのはあるかなと思います」
自身の想像よりも長くなった約2か月半のリハビリ期間。1年間を戦い抜くことを見据えて、復帰時はいつもより少し体脂肪を上げた状態だった。だが7月に再び1軍の舞台に戻った時、改めて自分自身の役割を認識した。
「やっぱり1軍では、僕には(代走での)『あの一発』しかないじゃないですか。そこに賭けるってなった時に、もういらないのかなと思って。(体脂肪を)減らそうと決めました」
8月は2軍戦で10試合6盗塁「走ります」
6年目を迎えた2026年シーズン。春季キャンプをB組で迎え、開幕も2軍スタート。昨年までと異なる立場ながら、1軍を目指して戦っていた矢先の悔しい離脱だったーー。それでも約2か月半のリハビリ期間を終え、7月に初昇格を果たした時には、そのまま1軍でシーズンを走り切る覚悟だった。
「悔しかったですけど、落ちてきたということは、次に呼ばれるまでにやっぱりアピールをしないといけないので。そこはすぐ切り替えて頑張ろうと思いました。でもやることは変わらずに、絶対に今年1軍でプレーするつもりでやっているので」
8月の2軍戦では10試合に出場して6盗塁を記録。文字通り走りまくっている。「もう万全というところを見せるしかないと思うので。そのチャンスがきたら走ります」。もう一度、1軍で必要とされる選手になるためにーー。緒方理貢は、己を見失うことなく、淡々と準備を重ねている。
(森大樹 / Daiki Mori)