周東佑京が証明した「1番適性」 柳田悠岐のアーチ直後に見せた“耳打ち”…定位置復帰に明かした本音

  • 記者:長濱幸治
    2026.04.17
  • 1軍
本塁打を放った山川穂高を笑顔で迎える周東佑京(左から2人目)【写真:栗木一考】
本塁打を放った山川穂高を笑顔で迎える周東佑京(左から2人目)【写真:栗木一考】

7試合ぶりに復帰した「定位置」で躍動

 7試合ぶりに戻った「定位置」は、やはり居心地がよさそうだった。16日の楽天戦(北九州)に1番・中堅で先発した周東佑京外野手が好守で躍動した。初回に柳田悠岐外野手が放った3ランの起点となった働きに目が行きがちだが、“周東効果”を感じさせたのは、その直後にあった「さりげない動き」だった。

 7日の西武戦(みずほPayPayドーム)以来となるトップバッターに抜擢された30歳が、チームに勢いをもたらした。相手先発はドラフト1位ルーキーの藤原。初見の右腕に対して、1打席目から積極的に仕掛けた。ファーストスイングで直球を左前にはじき返すと、好機は広がり、柳田の先制弾を呼び込んだ。

 ダイヤモンドを1周した主砲と笑顔でハイタッチを交わした周東は「ある行動」を起こした。そのままベンチに戻ることなく、向かったのは山川穂高内野手の元だった。短く言葉を交わすと、すぐさま牧原大成内野手にも駆け寄り、同様に耳打ちした。何気ないワンシーンに隠されたやり取りに迫った。

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続きの内容は

生還直後に山川&牧原大へ耳打ち…「伝えた印象」
周東が語った「1番打者が打席で考えない」真意とは
周東本人が明かす、ダイビング後に送球した「守備の流儀」

「相手ピッチャーが初めて(の対戦)だったので。打席で見て、感じたことを伝えました。『真っすぐはこんな感じです』みたいな。どんな印象か聞かれたので話しただけですよ」

ベンチで笑顔を見せる周東佑京【写真:栗木一考】
ベンチで笑顔を見せる周東佑京【写真:栗木一考】

隠れた“好守”に笑顔…「良かったと思います」

 笑いながら明かした周東だが、経験豊富なトップバッターがいるからこそ、後に続く打者の大きな参考となる言葉が生まれる。相手右腕の印象を伝えた2人の第1打席はともに三振だったが、山川は2打席目に5号ソロを放った。アドバイスがあったから必ず打てるわけではない。それでも、1番周東の効果を感じさせたシーンだった。

 周東の働きはルーキーの出鼻をくじいた一打だけではなかった。3点を先制した直後の2回、先頭の黒川が放った飛球にダイビングキャッチを試みたが、わずかに届かずボールはバウンドした。ここから素早く体制を戻し、すぐさま内野に送球したことで、打者走者の二進を防いだ。隠れたファインプレーに「あそこで二塁に行かせなかったのは良かったと思います」と周東本人もうなずいた。

 昨季は出場した96試合のうち、85試合で1番に座った周東が語ったのは“居心地の良さ”だった。「1打席目にあれこれ考えなくていいのは大きいのかなと思いますね。(打席を迎える前に)色々と見ると、どうしても『どういうふうに打とうかな』と思ってしまうので。1番だと構えずに打てるのはいいのかなと」。

 初回に電光石火で奪った3得点を見ると、やはり1番周東の大きさを改めて感じさせられる。開幕からやや湿りがちだったバットに感じた復調の兆し。切り込み隊長に復調は、そのままチームの勢いにつながるに違いない。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)