柳町のスーパープレーに感謝「落ちてたら負けていた」
今季5勝目を挙げても、喜ぶ気にはなれなかった。「もったいないエラーで先制点を与えてしまったので。本当に反省しないといけないです」。7日にZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦。試合後、松本晴投手が開口一番で発したのは反省の弁だった。
3回には自らのエラーが重なって先制点を献上すると、5回にも2死満塁のピンチを背負った。この場面でソトが右翼の前に落ちそうな打球を放ったが、柳町達外野手が猛然と突っ込み、体を回転させながらダイレクトキャッチ。スーパープレーが左腕を救った。
「あれはもう、負ける流れだったというか。柳町さんに助けてもらって……。あれを捕ってもらったので。あれが前に落ちていたら、(試合に)負けていたと思うので」。松本晴は先輩の好守に感謝しきりだった。
本格的な先発転向を目指し、スタートした今シーズン。開幕から中継ぎとして好投を重ねると、5月下旬以降は先発ローテに加わった。ここまで5勝、防御率2.47とチームへの貢献度は高いにもかかわらず、左腕はこう口にする。「まだ全然、何もしていないです」。松本晴が見据える先とは――。
「先発として今シーズンやりたいと決めて、中継ぎから先発で投げ始めてから、自分の中でまだまだ納得できていないことが多いので。先発としてしっかり準備したんだから、しっかり結果を出さなきゃいけないのに、全然出せていないので。『もっともっと』っていう感じですね」
7回14Kの快投も…「実際あの試合だけなので」
今季、象徴的だったのは7月3日の日本ハム戦(みずほPayPayドーム)。1ゲーム差で追っていた首位チームに対し、7回を投げて7安打1失点(自責0)、14奪三振の力投を披露。ホークスに貴重な白星をもたらした。自身の力をまざまざと見せつけた投球だったが、松本晴はきっぱりと言い切る。
「あの試合は良かったですけど。実際あの試合だけなので。あれが自分の限界じゃないし、ゴールでもない。あのピッチングをどんどん更新していきたいという気持ちの方が大きいです」
あくなき向上心を口にした左腕。一方で、自らを追い込んでいるような印象も受けるが、本人は否定する。「あまりネガティブに捉えているわけではなくて。もちろん1シーズンを投げていく中でいろいろな難しさも感じていますし、自分はまだ成長できる要素がたくさんあると思っています。今は本当に勉強中っていう感じです」
7日のロッテ戦後、小久保裕紀監督は左腕を高評価した。「(エラーは)もったいなかったね。球自体はよかったので。ただ、これからローテをしっかり守って、チームを代表する投手になるためには守備もしっかりやらないと。今後の課題ですね」。3失策を喫した松本晴に反省を促しつつ、大きな期待も口にした。
前半戦の終盤には外国人育成コーチとして招聘されたバンデンハークさんから「すごくうまくいってるから自信を持ってやっていいし、今うまくいかない部分も全て勉強だから」とのアドバイスをもらった。入団3年目ながら先発陣の一角として確かな存在感を示している24歳。まだまだ進化は止まらない。
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)