躍動の前半戦も「自分が監督なら使わない」 厳しい自己評価、川瀬晃が語った“弱さ”

  • 記者:森大樹
    2025.07.25
  • 1軍
川瀬晃【写真:古川剛伊】
川瀬晃【写真:古川剛伊】

小久保監督も振り返った「分岐点」

 間違いなくチームの流れを変えた一打だった。小久保裕紀監督が「前半戦の分岐点となった試合」と語ったのは、今季ワーストタイの5連敗で迎えた5月2日のロッテ戦(みずほPayPayドーム)だ。2点ビハインドの9回2死から1点を返し、なお満塁で逆転サヨナラ打を放ったのは川瀬晃内野手だった。その時点で借金8と苦しんでいたチームは、この試合をきっかけに浮上。前半戦を貯金17の2位で折り返した。

 川瀬自身もそこまで打率2割台前半と苦しんでいたが、この一打を境に好調へ転じた。5月は月間打率.346という高い数字をマーク。スタメン出場の機会も徐々に増え、5月20日の日本ハム戦(エスコンフィールド)ではプロ初アーチ、7月13日の楽天戦(楽天モバイル)では、チームに35イニングぶりの得点をもたらす先制打を放つなど印象的な活躍を見せた。

 プロ10年目を迎え、周囲から見ればまさに躍動した前半戦のように思える。しかし、本人の口からこぼれたのは、驚くほど冷静で厳しい自己評価だった。「手応えはないです。全然ないです」。その言葉には、川瀬だからこそ抱える苦悩と、揺るぎない覚悟がにじんでいた。

振り返った「自分の弱いところ」

(森大樹 / Daiki Mori)