V弾も心配な近藤の状態「炎症が引くまでは…」 山川抹消にも言及、小久保監督のコメント

小久保裕紀監督【写真:栗木一考】
小久保裕紀監督【写真:栗木一考】

モイネロの国内FA権取得に感慨深げ「ここまで…」

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

 ソフトバンクは17日、マツダスタジアムでの広島戦に2-0で勝利した。初回2死二塁で近藤健介外野手が左翼席に2号2ランを叩き込み、幸先よく先制。結果的に決勝点となった。先発の有原航平投手は5回までノーヒットピッチングを披露するなど、7回1安打無失点の快投。地元の広島で今季4勝目を挙げた。この日取材対応した小久保裕紀監督の主なコメントは以下の通り。

〇試合前

――山川穂高内野手を抹消した。
「今週がセ・リーグの球場なので。基本的には(中村)晃をファーストで使うつもりなので、この時期を利用してリフレッシュを兼ねてどうかと。代打で出るかどうかわからない1週間を過ごすよりも、ロッテ戦(27日)の合流に向けて、このタイミングが一番(調整に)使いやすいんじゃないかと。(2軍に)いけということじゃなくて、提案して。いくなら専属のバッティングピッチャーもつけるからということで、岡本(健打撃投手)についてもらっています。2軍戦の出場については体のケアもあるので、本人に調整は任せていますけどね」

――あくまでリフレッシュ主眼の抹消。
「(2軍の)6連戦をどう使うかは彼次第ですね」

――悩ましい決断だった。
「思いつきで話したわけじゃないので。どこかタイミングがあればな、とは考えていた。どう考えても優勝にあいつの力が必要なので。交流戦最後の6試合がセリーグ主催じゃなければ、2軍にはいかせてないと思いますけど」

――本人の様子も見ての決断?
「ちょっと(状態が)良くなってもなかなか続かなかったり、本人もすり足にしたり色々試していたけど。1軍に帯同してやるよりも時間を取ってあげたほうがいいだろうというところですね」

――小久保監督からアドバイスは?
「2回くらいはしましたよ。最後の日には(2軍に)いってもらう理由だけ話しましたけど。技術的なことは2回くらい話しました」

――27日のロッテ戦で戻る。
「基本は100パーセント登録するつもりでいます。体の部分がクリアできているなら。27日に登録すると伝えています。合流は(交流戦の)全日程が終わって水曜日(25日)がドーム練習なので。そこで顔を出すと思います」

――その決断ができたのも、カバーしてくれる選手がいるから?
「(中村)晃が今年ね。ずっと(先発で)使ったら、あれくらいの成績は残せる選手ですけど。決断に至ったのに大きな存在であったことは間違いないです」

――リバン・モイネロ投手が国内FA権を取得した。
「キューバ代表の時に(侍ジャパンの)代表監督をやっていましたけど、こんなピッチャーになるとはね。中継ぎで球が速い19歳っていうイメージでしかなかったから。第一印象は細くてヒョロいピッチャーでした。(外国人枠から外れることで)ホークスとして戦力アップになる外国人をどう使うかは、フロントも考えているでしょうけどね」

■柳町の守備を絶賛「きょうのポイント」

〇試合後

――近藤選手は足が心配。
「から足(一塁ベースを踏みそこなう形)なので。炎症が引くまでは」

――6回まで出場したのは本人の意向か。
「そうですね。追加点が入った時点で(代えよう)と思っていたけど、(相手先発の)玉村も良かったので。3打席目までは」

――明日以降の出場は少し厳しいか?
「かもしれないですね」

――先制弾はさすがの打撃だった。
「あの1本で勝ったようなものなので」

――有原投手の好投も光った。
「故郷に錦を飾るというか、素晴らしかったですね。今年一番のピッチングだったと思います」

――本来の姿が戻りつつある。
「本来彼は我々のチームでそういう立ち位置(エース)なので。いい姿が出てきていますね」

――藤井皓哉投手も好投した。
「そうですね。きょうは9回杉山(一樹)と決めていたので」

――守備も光った。
「(6回2死一、二塁での)柳町(達)のプレーも大きかったですね。きょうのポイントだと思います。あそこでファンブルしたり後ろにそらしたら同点だったので。外野の守備体形は後ろの指示だったので、いいチャージでしたね」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)