守れないと「需要ない」 語った1軍復帰のプロセス…今宮健太が吐露したリハビリ中の葛藤

2軍戦で復帰した今宮健太【写真:森大樹】
2軍戦で復帰した今宮健太【写真:森大樹】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

今宮が2軍戦で復帰…3打数2安打2打点

 今宮健太内野手が27日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・リーグの広島戦に3番・遊撃手で先発出場した。3回の第2打席では一死満塁から中堅への2点タイムリーを放ち、5回には中前打と、この日は3打数2安打2打点の活躍を見せた。守備でも5回に遊ゴロをさばき、一塁へのスローイングもなんなく披露。右前腕屈筋群の筋挫傷からの復帰へ向け、順調な回復ぶりをアピールした。この日、取材対応した今宮の一問一答は以下の通り。

――約1か月ぶりの実戦だった。
「シンプルに入れました。(負傷箇所が)肘だったので、ランニングをしたりして、キレを落とさずにやれたのが、シンプルに入れた要因だと思います。やらないといけないというのは自分でもわかっていたので、まずは1試合目で結果が出て良かったと思います」

――きょうは2安打。打撃は問題ない?
「打つことに関しては、問題なかったです。(守備のスローイングで)制限をかけたところはありましたけど、何よりも下半身がしっかり動いた中でできたのが、良かった点だと思います」

ーーゴロを捌いて、スローイングをする場面もあったが。
「物足りなかったですけどね(笑)。でも、1球飛んできて良かったです。残りの試合もあるので、しっかりやって、(1軍に)呼ばれるようにしたいなと思います」

ーースローイングも問題ないか?
「練習の中でも、ほぼマックスで投げていたので、怖さもなかったです。思ったより時間がかかってしまったので、取り返せるようにしたいと思います」

ーー小久保裕紀監督がきょう、今宮選手の1軍復帰は交流戦からという話をしていた。
「まずはそこを考えています。もう何度も言いますけど、結果の世界なので。3月の(怪我の)時よりも意識しています」

ーーこの3連戦に出場して、自身の中で問題ないと判断した場合、1軍復帰を直談判することは?
「したいなとは思いますけどね。でも、あしたもありますし、あまりそういうことを考えずに、まずはこの3試合で、どこまでいけるかトライしたいと思います」

戦い続けた感情「ずっとありました」

ーーあしたは、きょうよりも長いイニングに出場する?
「基本的に3試合とも5イニングです。あしたはDH(指名打者)というプランもあったんですけど、それよりも、1日1日守り続けていった方がいいと思いました。結局は守りの中で出ていくタイプなので、そこができないと厳しい」

ーーいつも言っている「守れないと」というところ?
「(守れないと)需要がないので。それに加えて、打っていかないと、というところです」

ーー2軍の四国遠征に帯同するかは、この3試合が終わった後に決める?
「いや、ほぼ行くと思います。予定が変わるようにしたいとは思いますけど」

ーートレーナーからも「無理しないように」という声があった?
「久しぶりの実戦になると、選手は気持ちがどんどん入ってしまうので、思っている以上に出力を出してしまうところがある。きょうは、しっかり抑えるつもりではいましたけど、やっぱり自然と出ちゃうので。それはしょうがないですね」

ーー練習の段階から早く試合に出たいという気持ちもあった?
「ずっとありました。その感情と戦っていた。自分自身は、『これぐらい投げられたら……』と思う中で、止めてくれた結果、しっかり投げられるようになったのかもしれない。そこは本当に感謝しています」

(森大樹 / Daiki Mori)