13失点大敗に小久保監督「3回が全て」 上沢の投球には「なかなか流れもってこられない」

小久保裕紀監督【写真:小池義弘】
小久保裕紀監督【写真:小池義弘】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

移籍後初登板の大江は1イニングパーフェクト

 ソフトバンクは25日、鹿児島平和リース球場で行われたオリックス戦に5-13で敗れた。打線は2回までに中村晃外野手、山川穂高内野手、柳町達外野手の適時打などで5点を奪うも、先発した上沢直之投手が4回0/3を9失点と精彩を欠いた。トレード移籍後初の登板となった大江竜聖投手は1イニングを3者凡退と上々のデビューを果たした。この日取材に応じた小久保裕紀監督の主なコメントは次の通り。

○試合前

――鹿児島は監督にとっても思い出深い場所。
「それはそうですよ。骨折して、サヨナラヒットを打った場所ですからね」

――中村晃選手は鹿児島でよく打っている。
「4番なんでね。その通りに打ってくれたらいいですね」

――22日の日本ハム戦では野村勇選手と周東佑京選手の1、2番を入れ替えた
「勇は状態が良ければ1番として怖いでしょう。長打もあるし」

――近藤健介選手が1軍に戻ってきた場合の打線のシミュレーションは?
「想定はしてますよ。後は打撃コーチとヘッドコーチがどう考えているかが楽しみですね。僕は僕で考えています」

――最初から外野守備に就かせる予定か?
「いきなりフルじゃない方がいいかなとは思っています。うまくDHを使いながらですね」

――主力がいない中でもチーム状態が上がってきた。
「投手陣でしょう。先発がしっかりと試合をつくってくれて、中継ぎがゲームを壊すこともほぼないので。それに尽きるかなと思います」

――若手選手も経験を積んでいる。
「勇も1度スタメンを外れても、また戻って打ってくれているので。今宮(健太選手)もそろそろ(復帰の)メドが立ってきているので。大いに悩ませてもらいたいですね。柳町(達選手)も今は外せない選手になりつつありますね」

好調に柳町にあえての注文「課題はここから」

――柳町選手の成長が感じられる?
「もともとあれくらいの選球眼と出塁率はあって、課題はここからですね。去年も今くらいの打席数から一気に落ちたので。2年同じことをしているようだとね。1か月とか、数十試合とかだけ花開くっていうのはあるので。3年(成績を)残して本物なので。目標を1段階上げて、届くか届かないかのところを目指してほしいですね。去年は交流戦までバカスカ打って、日本シリーズではスタメンを外れて代打でしたからね。柳田(悠岐選手)や近藤が帰ってきても出られるようにと本人にも話しましたけど。それが課題ですね」

――移籍後初昇格となった大江竜聖投手は左打者対策?
「一応そう考えていますけど、ビハインドなら1イニングいかせるかもしれないです」

――今宮選手の復帰時期は?
「プランは組んでます。プラン通りにいってもらいたいですね」

――東浜巨投手は登板が流れた。
「一応、1軍に帯同させながらとは考えていますけど。次は決まっていないです。(先発ローテから)誰かを外した方がいいとなった時の1番手は巨です」

――カーター・スチュワート・ジュニア投手が来日した
「今年はおらんもんと思っていますけど。(故障の)箇所が箇所なんでね。後半に間に合えばそれに越したことはないですけど、この辺に合わせてくれとかは全くないです」

○試合後

――上沢投手が誤算だった
「打線がすぐ追いついて、逆転したんですけどね。まぁ3回(の4失点)が全てだったのかなと。(この回に浴びた4安打は全て)2ストライクと追い込んでからのヒットだと、なかなか流れは持ってこられないですね」

――打線はつながった。
「すぐに取り返したんですけどね。ああなったらなかなか流れ的にはもう一度持ってくるのは難しいですね」

――大江投手は見事なデビューだった。
「良かったですね。尾形(崇斗投手)も良かったですし。尾形も状態を上げてもらわないといけない選手なので。この2試合は良かったですね」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)