笹川、牧原巧が証言…「めちゃくちゃいいやつ」
巨人からトレード加入して1週間ほどが経った秋広優人内野手。発表からわずか3日後の15日に出場選手登録され、20日まで5試合に先発。打率.286、出塁率.412とまずまずのスタートを切っている。
慣れない新天地での日々に奮闘する22歳の“素顔”を知るのは、同学年の選手たちだ。「めちゃくちゃいいやつですよ」「明るいし、面白いです」――。今回は若鷹2人の言葉から秋広に迫っていく。
「中学時代からめちゃくちゃ有名でしたよ。色んな選抜チームにも入っていて。当時から身長は2メートルって聞いてました。靴も34センチで。そのサイズはアンダーアーマーしかないって言ってましたね」
熱っぽく語ったのは牧原巧汰捕手だった。中学3年時に選抜チームで共闘した秋広との出会いは衝撃的だったという。「靴を履かせてもらったんですけど、(隙間に)握りこぶしが入ったっす」。当時の靴のサイズは26センチと中学3年生にしては標準的だったにもかかわらず、規格外の大きさに驚きを隠せなかったという。
当時の記憶は今も残っている。「選抜のチームメート10人くらいでゲーセンに行って。楽しかったですね。修学旅行みたいな雰囲気で」。そこで知った秋広の性格は「のんびりタイプ。僕もインドアなので合いますね」と、シンパシーを感じたという。
打者としての秋広は「あまり印象にないですね」と意外な反応が返ってきた。「ひょろひょろとしていて、ピッチャーをやってるイメージですね。高校の時も試合をしたんですけど、バッティングはそこまですごいと感じたことはなかったです」と当時を振り返った。
仲よさそうに談笑も…まさかの「面識ほぼない」
1軍練習に合流した14日、秋広と親密な様子で会話をしていたのは笹川吉康外野手だった。「向こう(秋広)が分からないことばかりで緊張していたんで。チームとしての動き方や、練習の流れを教えた感じです」。同学年ということもあり、さぞかし仲がいいのかと思いきや、「面識はほぼないです」と意外な言葉が返ってきた。
「インスタとかではつながっていますけど、プロに入ってからも全然知らなくて。食事の場で1度一緒になったことはありますけど、それくらいです」。連絡先はまだ知らないといい、早めに交換したいかとの問いかけには「なりゆきで」と笑って見せた。
2002年度生まれの世代は井上朋也内野手や庄子雄大内野手ら、総勢13人が集うこととなった。新加入した秋広を歓迎する食事会の開催について再び笹川に聞くと、「それもなりゆきで(笑)。僕は企画しないので」とまさかの“どこ吹く風”だった。
秋広がいち早くチームになじめるよう、積極的に声をかけている笹川の姿を見ると、あくまでジョークであることは明白だ。次世代のホークスを担う2002年組の活躍から目が離せない。
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)