両膝に施したアイシング 周東佑京が語った“現状”…「考えていない」も募るもどかしさ

26日の試合前練習に参加した周東佑京【写真:古川剛伊】
26日の試合前練習に参加した周東佑京【写真:古川剛伊】

開幕から19試合連続安打と打撃は好調も…

 26日の楽天戦(楽天モバイルパーク)は8回まで得点を奪うことができず、守っても3失策と乱れた。点差以上にダメージが残る内容での敗戦に選手会長の足取りもさすがに重かった。球場を後にする際、周東佑京内野手の両膝には厳重にアイシングが施されていた。

 23日のオリックス戦(みずほPayPayドーム)で右膝付近に死球を受けてからは、2試合欠場が続いている。最多安打のタイトル獲得を目指す今季、開幕から19試合連続安打と打撃自体は好調だが、昨年11月に手術した左膝の状態も含めて早くも我慢の時期を迎えている。26日の試合後、本人が現状について口を開いた。

「状態は見ての通りです。25日は(試合に出ることは)無理でした。明日にならないといけるかどうかは分からないっていうのが正直なところです」

笑顔を見せる周東佑京【写真:古川剛伊】
笑顔を見せる周東佑京【写真:古川剛伊】

26日の試合前はランニングや打撃練習を再開

 25日の試合前はグラウンドに姿を見せたものの、練習にほぼ参加することはできなかった。翌26日の試合前練習ではキャッチボールやランニング、打撃練習を再開。小久保裕紀監督も試合後に「昨日よりも力は入っていましたね。明日また(球場に)来てから考えます」と語るなど、一定の改善は見られた。

 周東自身も「1日経ってだいぶ良くはなったので。昨日(25日)より今日の方が全然いいです」と右膝の状態を説明。27日の同戦で復帰できる可能性は否定しなかった。

 ここまで23試合を終えたばかりで、シーズンは残り120試合も残っている。首脳陣も今後を考えると、慎重に状態を見極めようとするのは当然だろう。奈良原浩ヘッドコーチも「まずは明日の状態を確認してから。それしかないですね」と語るにとどめた。

 一方、本人には先を見据えて力を“温存”するつもりはないようだ。「そこはあまり考えていないです」ときっぱり言い切ったうえで、こう続けた。「痛みと付き合いながらというほど長くなるものではないですし。折れているわけでもないので。時間が解決してくれるか、劇的によくなってくれるかだと思います」。

 柳田悠岐外野手や近藤健介外野手、正木智也外野手といった主力を欠くチームは再び単独最下位に沈むなど、なかなか浮上のきっかけがつかめない。選手会長の表情には何とも言えないもどかしさが浮かんでいた。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)