ソフトバンクは12日、育成4年目の山本恵大外野手を支配下選手登録したと発表した。今季2軍で打率5割近い成績を残している強打の25歳。城島健司チーフベースボールオフィサー(CBO)は期待を語るとともに、支配下を狙う他の育成選手に対しての“明確なライン”を口にした。
支配下に「ダントツで近い」 小久保監督が評価した25歳…昇格の“具体的な条件”
育成ドラフト9位入団の山本恵大が、打率.486と圧巻の成績で支配下登録。“ダントツで近い”存在として小久保監督が語っていた昇格の具体的条件とは? 続きを読む
国士舘高から明星大を経て、2021年の育成ドラフト9位で入団した山本。4年目を迎えた今季は2軍で14試合に出場し打率.486、2本塁打、9打点をマーク。出塁率.604、OPS1.415と圧倒的な成績を残している。小久保裕紀監督は11日のロッテ戦前に「今ならダントツで(支配下に)近いんじゃないですか。バッティングは入ってきた時から非凡なものがありましたよ。注視していきます」と高評価していた。
12日、長崎県佐世保市で開催された「第22回城島健司杯記念軟式野球大会」の開会式に出席した城島CBOも大きな期待を口にした。「すごく結果を出している選手。元々、魅力があるし、球団としてもすごく期待しています。やっぱり打撃は光るものがありますし、守備もすごく肩が強いです。身体能力も高いですし、チャンスだと思うので。ぜひ思い切りチャレンジしてほしいなと思いますね」。
支配下選手65人でスタートした今シーズン。山本の昇格で、残る枠は「4」となった。今回の決断はどのようにして行われたのか。城島CBOが口にしたのは、実にシンプルな“基準”だった。
「あれだけ打っていれば、もうおのずと議題にもなりますよ。逆にあの成績で(議論に)ならないのであれば、それは組織力の問題だと思います。開幕してすぐその話になるくらい、我々の耳にも入ってくる活躍でしたから。あれくらい打てば、もう目に留まるのは当たり前の話なので」
支配下登録をつかみ取るためには、やはり結果が最も重要なファクターとなる。残り4つの席を狙う育成選手にも、もちろん同様のことが言える。「みんな思っているんじゃないですか。『あれ以上打ってやろう』と思ってる」。2桁の背番号をつかみ取るためには、誰よりも打ち、誰よりも抑えることが重要だ。
ホークスは主軸の近藤健介外野手が腰を手術し、戦列を離れている状況。右脇腹を痛めていた栗原陵矢内野手が12日の2軍戦で復帰する予定ではあるが、11日のロッテ戦では柳田悠岐外野手が自打球を右足に当て、途中交代した。もし離脱することになれば、「飛車角抜き」の戦いを強いられることになる。
柳田悠岐との“会話”…明かした負傷箇所 自打球で途中交代、首脳陣が語ったこと
11日のロッテ戦で、ソフトバンク・柳田悠岐外野手が思わぬアクシデントに見舞われた。6回の打席で自打球を右足すねに当て、その場にうずくまる場面。治療のため一度ベンチに下がったが、プレーを続行。しかし、満身創痍の姿にベンチも心配を隠さず、8回には代打を送られて途中交代となった。試合後、松葉杖をついて球場を後にした柳田が口にしたのは、「めっちゃ痛いです」という一言。首脳陣の証言から見えてきた、負傷の詳細と今後の対応とは──。 続きを読む
「タイミングもやっぱりありますから。こればっかりはね。それも彼(山本)が掴まなきゃいけないところだと思うので。本当に期待通りの活躍をしてくれると思ってます」と城島CBO。“完全体”にはほど遠いホークスにとって、山本の存在が追い風になることを願っている。