開幕3連敗も「ダメージとは全く思わない」 山川穂高&周東佑京が説く“心構え”

山川穂高(左)と周東佑京【写真:冨田成美】
山川穂高(左)と周東佑京【写真:冨田成美】

終盤3イニングで6失点も…「まだ3試合」

 リーグ連覇を狙う船出にまさかの“荒波”が襲い掛かった。球団初となる本拠地での開幕3連敗にも「ダメージがあるとは全く思わないです」——。強がるわけでもなく、平然と振り返ったのは主砲と選手会長の2人だった。

 連敗で迎えた30日のロッテ戦(みずほPayPayドーム)。3回までに4点を奪う最高の出だしも、試合は中盤に暗転した。終盤3イニングで大量6失点を喫し、ロッテに痛恨の逆転負け。ゲームセットを迎えた球場は重苦しい空気に包まれた。

 たかが3試合も、されど3試合。週明けには、ホークスとは対照的に開幕3連勝を飾った日本ハムと敵地での2連戦を迎える。いきなり訪れた苦境にも、経験豊富な男たちは動じない。山川穂高内野手と周東佑京内野手が口をそろえた心構えとは——。

「僕はダメージがあるとは全く思わないです」。そう語ったのは山川だった。「僕自身、打ててはいないですけど」と前置きした上で、こう続けた。「自分たちにミスが起きて負けているわけではないので。シーズンには打って勝つ試合もあれば、打てなくて負ける試合もありますけど。(3試合とも)いい試合運びができている部分はあるので。やってはいけないミスをしている感じでもないですし」。

ヘルメットをバットでコンコンも「修正できた」

 山川が口にしたのは、いわゆる“負け方”についてだった。「相手(の打線)がしっかり繋いでいたなという印象はありますね。特に岡が2試合で6打点でしたけど、やっぱり巡り合わせですよね。今日も昨日も、そういうところ(チャンス)で岡に回ってきた。キーになる選手に回ってきたっていう流れですよね。野球ってそういうものなので。次に当たるときは、また全然違う流れになるでしょうから」。実にさばさばと振り返った。

 周東も下を向くことはなかった。「まだ3試合しか終わっていないですし、ヒットもみんな出ているし。ただ噛み合っていないだけで。年間を通したら全部が全部噛み合うわけでもないし、そこは1人1人がその時その時でやることをしっかりやることじゃないですかね。みんな悲観しているわけではないので」。

 29日のロッテ戦では延長10回1死で空振り三振に終わり、バットで自らのヘルメットでコンコンと数回と叩いた。「自分にイライラしていたので。でも、それがあったから今日は修正できたところもあったので。ズルズルいかなかったのは、去年と違うところですかね」。切り替えて2安打を放ったのは、自身にとってもチームにとってもプラスといえる。

 山川も「昨日の試合から今日にかけて『どうしたもんかな』と思っていましたけど、最後の打席は感じが良かったので。徐々に、自分は自分の仕事をやっていきます」と力強く言い切った。悲観することなく、やるべきことをやる。チームとして当たり前のことを当たり前にやるだけだ。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)