「そこからはフルで全部いく予定ではあります。今の所は。体の状態にもよりますけど、一応のプラン的には5試合フルでっていう形で。それでリハビリ自体は終わりっていう感じですね」。コンディションの確認とともに、もう一つ確認しなければならないことがあるという。
「(自分の)後ろ、2番に誰が入るかはまだ分からないんですけど。(シーズンの)序盤に入りそうな選手とは色々と話し合いながら、残りの5試合を使っていければいいかなと思っています」
周東が強調したのは、2番打者の存在だ。S組メンバーの“出場解禁”となった4日以降、オープン戦10試合で先発した7試合のうち、6試合で1番に座った周東。シーズンに入っても切り込み隊長を任されることが濃厚だ。一方で、2番打者に目を向けると、近藤健介外野手が4試合、柳田悠岐外野手が3試合で先発。シーズンでもこの2人が「相棒」となる可能性が高い。
周東にとって盗塁は、あくまでチームの勝利に結びつくものでなければならない。「2番を誰が打つにしても、簡単にアウトになれないなっていうのはやっぱりあるので。アウトにならなければ(本塁打で)2点入る可能性もある。それが(ソロで)1点になってしまったら、チームにとってもよくないと思いますし。走らなくても2点取れるなら、もちろん構わないです。逆に(盗塁して)二塁に行った方がヒット1本で1点になると後ろのバッターが考えるんだったら、そこはいくべきだなと思いますし」
タイトルを取るためだけに盗塁を重ねるのは、チームプレーとは言えない。ましてや近藤、柳田ともに球界を代表するバッターだ。イニングや得点差、アウトカウントなど様々な状況で走るべきかどうかの基準は変わる。
「これまでは近さんもギーさんもそんなに打席数が多くなかったので。いい調整に使ってほしいなと思って、そういう話はしてこなかったです」。選手会長らしい気遣いを見せながらも、「残り5試合、特に広島との3連戦くらいからは話していこうかなとは思っています」といよいよ本番を見据える時期がやってきた。
昨季2番での先発出場数は柳田がわずか4試合、近藤に関してはゼロと息を合わせるのには時間もかかる。「シーズン入っていきなりよりも、やっておいた方がいいのかなと思います」。自身の調整と並行しつつ、チームへの貢献も忘れない。グラウンドの中でもリーダーとしての自覚は十分だ。