新人・和田毅が“胴上げ投手”になったワケ 王会長が語る22年前の真相、引退報告に贈った「ひと言」

  • 記者:長濱幸治
    2025.03.15
  • 1軍
2003年の日本シリーズ第7戦で胴上げ投手となった和田毅【写真提供:産経新聞社】
2003年の日本シリーズ第7戦で胴上げ投手となった和田毅【写真提供:産経新聞社】

和田毅は「7回が終わった時点で交代するものだと思っていました」

 監督・王貞治は太い木の幹のように、ベンチの中で身動きひとつ取らなかった。鋭い眼光の先には、懸命に腕を振るルーキーの姿があった。2003年シーズンのラスト、それも大詰めの大一番だった。3勝3敗で迎えた阪神との日本シリーズ第7戦。今でも語り継がれる伝説のシーンだ。

鷹フル「和田毅引退試合特設ページ」

和田毅投手の引退を記念し、鷹フルは3月14日~16日の3日間「WaDa-Full」に。王貞治氏や松坂大輔氏らが語る特別企画「和田毅の記憶」、ホークス現役選手74人のメッセージを公開。「和田毅引退試合特設ページ」はこちらから。続きを読む

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 試合は8回を終えてホークスの5点リード。1999年以来、4年ぶりとなる日本一は眼前に迫っていた。先発の和田毅投手は8回まで投げて1失点。プロ1年目ながら、頂上決戦で重責を見事に全うしていた。左腕は当時をこう振り返る。

「7回が終わった時点で交代するものだと思っていました。そしたら『8回もいけ』と言われて。これで終わりだと思ったら、『9回もいけ』でしたから……。ルーキーが日本シリーズで完投して、胴上げ投手になるなんて想像もしていなかったですね」

 和田の思いを知る由もなく、王監督の“信念”は固まっていた。「継投なんて全く考えなかったね」。試合展開を考えれば、勝利をより盤石なものとするためにリリーフ陣を投入してもいいシーンではあった。なぜ和田に最終回のマウンドを任せたのか。22年の時を経て、真実が明かされた。

王貞治球団会長【写真:冨田成美】
王貞治球団会長【写真:冨田成美】

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)