「代打に甘んじるような選手ではないでしょ。本人が『俺は代打じゃねえんだ』っていうくらい、これからも絶対に代打には甘んじないぞっていう気持ちで。20打数20安打くらい打って、『俺をレギュラーで使え』とね。それぐらいの気持ちでいてほしいなと思いますね」
熱い言葉を贈った相手は中村晃外野手だった。和田さんがプロ5年目を迎えた2007年の高校生ドラフト3巡目で指名され、ホークスに入団。メジャーリーグへの挑戦を表明した2011年オフまではともに主力として、ホークスに復帰した2016年以降は頼れるベテランとしてチームを引っ張ってきた2人だ。
「今年、小久保(裕紀)監督は晃を『代打の神様』っておっしゃってましたけど、そこを覆すほどのパフォーマンスを見せてほしいですね」。技術の高さは誰よりも知っているだけに、18年目を迎えるべテランの“意地”に期待をかける。
ともにホークスを支えてきたという意味では、柳田悠岐外野手も間違いなく“盟友”の1人だ。「絶対に40歳までは現役を続けてもらいたいし、40歳オーバーを目標にやってほしいですよね。。僕自身は記録のことに興味はないですけど、ギータには2000安打は打ってほしいですね。今の彼の成績(1595安打)だったら、絶対にいけると思いますし」。
柳田に期待するのは数字面だけではない。「彼はホークスにとっての“太陽”。僕らの世代で言ったら松坂大輔が太陽ですけど、今のホークスにとっては柳田なので、新しい太陽が現れるまでは消えないでほしいな……。彼の光でずっとホークスを照らし続けてくれないとね。あと2年で辞めるなんて言ったら、太陽がなくなっちゃうので。新しい太陽が現れるまでは。たとえ現れたとしても、40歳までは最低でも輝いてほしいなと思います」。
早大の後輩でもある有原航平投手も思い入れの深い選手だ。「アリさんは僕と同じようにメジャーであまり成功できなくて、結果を出せずにホークスに戻ってきましたけど……」。昨季は最多勝を獲得した32歳に和田さんが期待するのは“リベンジ”だという。
「年齢的にも『もう1度メジャーに戻ってやる』くらいの気持ちでやってほしいですね。本人もそういう思いでやっていると思いますし、彼の口から直接は言わないですけど、そういう気持ちは持っているはずなので。もう1度、メジャーで返り咲くアリを見たい。それはホークスにとっては痛手ですし、良くないことですけど。僕が言うのもおかしいんですけど、大学の後輩という個人的な立場で言えば、そんな姿を見たいなという思いもあります」
ちなみに和田さんはメジャー再挑戦の思いはあったのか? その質問には「僕はないです。僕はホークスに戻ったのが36歳だったので」と即答。「(巨人からオリオールズに移籍した)菅野(智之)君が35歳で行ってるので。アリも今年のピッチング次第でチャンスはゼロではないと思うので。それぐらいの気持ちを見たいなと思います」。重ねて有原への期待を口にした。
和田さんの温かいメッセージはまだまだ続く。大型インタビューのラストとなる次回は今宮健太内野手、周東佑京内野手、板東湧梧投手への思いを語る。