キャンプ最終日に“手締め”がなかったワケ 首脳陣が込めた思い…ホークスの新たな形

ソフトバンク・斉藤和巳3軍監督【写真:冨田成美】
ソフトバンク・斉藤和巳3軍監督【写真:冨田成美】

 いつも見ている光景が今年はなかった。筑後と宮崎で行われていた秋季キャンプの最終日。練習を終えた選手たちは各自で監督、コーチ、スタッフ陣に挨拶へ出向き、1年の感謝を伝えてグラウンドを後にしていった。キャンプ最終日といえば、全員が集合して円を作り、一本締めで打ち上げる“手締め”が恒例だが、2024年の秋季キャンプでは行われなかった。

「“手締め”だと終わりじゃないですか。もうスタートしてるんで」。キャンプの全日程が終わったあと、こう説明したのは関川浩一コーディネーター(野手)だ。「手締めどうしようかって話は昨日も出たんだけど『いらないですよね』みたいな。『別に締めるわけじゃないから』ってことで」。コーディネーター間での話し合いの末、“恒例儀式”を今秋は廃止。そこには首脳陣における明確な“意図”が込められていた。

ソフトバンク・城島健司CBO(左)とリチャード【写真:冨田成美】
ソフトバンク・城島健司CBO(左)とリチャード【写真:冨田成美】

(上杉あずさ / Azusa Uesugi)