「後悔は1ミリもない」谷川原健太の覚悟…捕手専念で1軍未出場も悲壮感なし「これが現実」

「後悔は1ミリもないですね。（外野手を）やりたいとも思わないので。キャッチャーで頑張ろうっていう気持ちだけ。後悔はないです」。答えはいたってシンプルだった。「難しいですね、キャッチャーは。簡単にできるものじゃないというのは分かっていたので。一番難しいポジションだと思います」と、頭の中は完全に“捕手脳”に変化していた。

　武器だったユーティリティ性を自ら手放した今季、自ら置かれている立場も冷静に捉えている。ここまで2軍戦に25試合出場し、打率.230にとどまっている。現状について「満足できる成績ではないし、今の状態は良くないです。これが現実なので。結果を残すしかない」ときっぱり。自らを厳しく律した。

　チームにとっても正捕手の甲斐を脅かす存在の育成は最重要事項だ。高谷裕亮バッテリーコーチも「プロは競争の世界なので。開幕（1軍）には漏れてしまいましたけど、本人も悲観することなくキャッチャーとして一本立ちできるようにという意識で取り組んでくれている。頑張ってほしいですね」と期待をかける。

　谷川原もこのまま2軍暮らしを続けるつもりは毛頭ない。「悲観はないですね。捕手としてまだまだできることはあるので。全てにおいてレベルアップしなくちゃいけないですし、今はただ前向きにやっていくだけです」。現状から顔をそむけることをしない27歳は、覚悟を決めた表情を浮かべた。