元ドラ1佐藤直樹が5出塁 支配下復帰は「十二分にありうる」…松山2軍監督のコメント全文

広島戦に出場したソフトバンク・佐藤直樹【写真:長濱幸治】
広島戦に出場したソフトバンク・佐藤直樹【写真:長濱幸治】

自らの2失策などで2失点の前田悠に「全開ではないと思う」

 ソフトバンクの2軍は20日、ウエスタン・リーグ広島戦(タマスタ筑後)で、4-4で引き分けた。プロデビューとなったドラフト1位左腕の前田悠伍投手は1点リードの7回に2番手で登板。被安打2本に自身の2失策も絡み、1回2失点の内容だった。「1番・中堅」で先発した育成の佐藤直樹外野手は6打席で3安打を含む5出塁と結果を残した。試合後の松山秀明2軍監督のコメント全文は以下の通り。

——廣瀬選手の好守に笹川選手は2安打と若手が躍動した。
「今若い選手が多い中で、ピッチャーにしても野手にしても頑張ってくれているし、それなりにいいものを見せてくれている。あとはさらにレベルアップしてということですね」

——前田悠投手がプロ初登板。
「(先頭打者に)ボール、ボールと入っていってしまって。緊張もあった中で先頭打者を打ち取った(当たりだった)んですけどね。ちょっとベースカバーが遅れてしまって。あそこからピンチ招いて焦ってしまったっていう感じですかね。ベースカバーがちょっともったいなかったですね」

——フィールディングなど投げる以外の部分はこれから積み重ねていかないといけない。
「そうですね。本当に初めてのプロ野球での登板だったので。その中でフルカウントから四球を出すこともなく。あそこでストライクを投げ切れるというのは大したもんですよ」

——雨天というコンディションの悪さもあった。
「そうですね。グラウンド、マウンドの状態も悪い中で、それなりに自分でバランスをとってストライクゾーンにボールを投げられるというのは、技術的なものを十分見られたかなと思いますね」

——今後の登板予定は。
「きょうのボールからさらに力が加わっていくだろうし、次は緊張もないところでもっと自分らしいボールを投げられるんじゃないですか」

——しばらくは中継ぎ起用か。
「体力強化とともに、また投げるタイミングを図っている感じ」

——当初は2イニングの予定だったが。
「やっぱりグラウンドのコンディショニングもよくなかったし、バランスを崩して投げないといけない部分もあったので。ちょっと1イニングで球数も投げてしまったので(21球)。無理させたくなかったという僕の判断です」

——2失策とミスが出ても、なんとか初登板を終えられた。
「よーいドンで自分のミスから始まって。彼もそれなりに自分のミスということも理解できるタイプの選手なので。逆にそれ(責任)を感じすぎる部分もあると思うんですよね。そういう中であまり頑張りすぎてもなと。頑張らさせすぎてもなというのは僕の中にもあったので。下(マウンド)の状態もゆるくて、滑るような状態だったので。そこは逆にやめさせたという感じ」

——先頭打者に9球粘られながらも四球を与えなかったことは評価部分。
「あのカウントで普通なら2球くらいファウル打たれたら四球を出しちゃうこともあると思うけど、ストライクゾーンにずっと投げられる彼の器用さというか。それは本当に高校生離れしたものを持っているんじゃないかと感じましたよね」

——降板時にどんな言葉をかけたか。
「いや、声をかけられなかったですよね。彼からしたら本当に納得のいかない、ふがいない投球だったと思うので。黙って今は見守る状態でもあると思うので。まあ、初めてですからね。ああだこうだということもないと思うので」

——今後は2軍に帯同するわけではない。
「ですね。またトレーニング、体づくりと。また間をあけての2軍での投球という形になってきますね」

——空振り取ったボールはどう見た。
「どうですかね。僕も本当にいいコンディションイングの中で彼のボールをまだ見たことがないので。きょう僕が見た中では探り探り、下が緩いので。それをバランスとりながら投げていたようには見えたので。全開ではないと思いますよね。いいグラウンド状況、コンディションの中、全開で投げる彼を見てみたいですね、早く」

——4軍に戻って体づくりを進めていく。
「また体力強化をしながらもこっちで投げるということになると思います」

——1番の佐藤直選手が6打席で5出塁。いい活躍が続いている。
「はい、はい。ずっと今年は2月から、直樹に関してはずっと頑張っている。ひたむきに、それをずっと継続できているので、こういう成績(打率.317)につながっていると思いますけどね」

——ドラフト1位で入団も、今季から育成契約となった。支配下返り咲きへ、こういった結果を続けていくことが大事になる。
「そうですね。今のこの形を続けていけば、十二分にチャンスはあると思うし。彼もそれを感じていると思うので。(ひたむきさを)ずっと継続するというのは簡単そうに見えて難しいことなので。どんな周りの影響があろうが、そういう自分になろうとして継続していることは最後まで続けてほしいし、それをさせるというのも僕らの仕事だと思うので」

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)