滲む5年目の覚悟「今に見とけよ」 海野隆司の頭から消えない“あの凡ミス”

  • 記者:福谷佑介
    2024.02.19
  • 1軍
ソフトバンク・海野隆司【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・海野隆司【写真:福谷佑介】

「今年は特に『見返す』というのを自分の中に置いてやっています」

 今年に賭ける思いがこもった一振りだった。ソフトバンクは宮崎春季キャンプ第4クール最終日の18日、2度目の紅白戦を実施。このキャンプで実戦初アーチを放ち、首脳陣にアピールしてみせたのは海野隆司捕手だった。「今年は特に『見返す』というのを自分の中に置いてやっています」。勝負の5年目に挑む26歳がスタンドを埋め尽くしたファンの大きな拍手を浴びた。

 5回の第2打席だった。育成の渡邊佑樹投手のボールを捉えると、打球は左翼ポール際へと飛んだ。ファウルに切れるかと思われた打球は、そのまま切れずに左翼スタンドへと飛び込んだ。「1番は真っ直ぐを一発で弾き返すということを考えてやってきた。去年はそれがまずできていなかったので」。課題としてきた真っ直ぐを一振りで捉えて結果に繋げた。

 並々ならぬ覚悟を胸に、2024年を迎えた。東海大時代は世代を代表する捕手として注目され、2019年のドラフト2位で入団。大きな期待を背負って入団したものの、チームには正捕手の甲斐拓也捕手がおり、なかなか出場機会は掴めなかった。2022年に47試合に出場するも、昨季はわずか8試合止まり。ファームでも精彩を欠き、3軍戦に出場することもあった。

 今も脳裏に焼きついて離れない瞬間がある。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)