スチュワートが5勝目、柳田&川瀬の長打で一挙逆転
ソフトバンクは3日、ロッテ戦(みずほPayPayドーム)に3-2で逆転勝利を収めた。先発のカーター・スチュワート・ジュニア投手は5回2/3を2失点で今季5勝目を挙げた。6回2死一塁で登板した2番手の津森宥紀投手は安田を3球三振に仕留める好リリーフを披露。7回以降はロベルト・オスナ投手、松本裕樹投手、杉山一樹投手とつないでリードを守った。
打線は3回に柳町達外野手の犠飛で先制。1点を追いかける4回には柳田悠岐外野手の適時二塁打、川瀬晃内野手の適時三塁打で逆転に成功した。この日、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。今季限りでの現役引退を発表した中村晃内野手についても言及した。
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この先で分かる3つのこと
中村晃の引退、小久保監督が「お疲れ様ではない」と語った真意
6回途中降板の先発スチュワートに対し突きつけた厳しい言葉
逆転劇の立役者・川瀬晃が見せた、指揮官も唸る「存在感」の正体
●試合前
中村晃選手とは6月に話をした。
「そうそう。移動日の日。その前に名古屋の夜に飯を食って『どうする?』みたいな話をした。去年も引き際の話はしてきていた。みんなが通る道なので」
名古屋での食事はどちらから?
「1回食事しようかという話をした。僕が言いましたけどね」
どんな話を?
「腹を割って話をする中で、監督としてよりも人生の先輩として話をした」
「お疲れ様」という気持ち?
「まだ『お疲れ様』ではない。戦力として考えているので。8、9月の終盤に代打の切り札として、状態が良ければファーストのスタメンとしても。今日そんな話もした。優勝のピースとして考えているので」
かつては米国のアリゾナ自主トレに同行させた。
「あれはフロントに連れていってくれ、と言われた。晃と長谷川(勇也打)、あとは(現オリックスの)岩嵜(翔)。そこに晃もいたんですけど、それまでは話したこともなかった」
若手時代から知る存在。
「1500本もヒットを打つ選手になるとは思わなかった。レギュラーはキツいだろうなと思っていたので。特徴もなくて、あの体で足も速くない、肩も強くない。ただ目標設定とあの準備があって、あそこまでの成績を残すことができた。(後輩にとっては)ものすごいお手本ですよ。言い方はあれですけど、光るものがなかったですからね。だけどここまでなれた。同じ境遇の選手たち、一芸に秀でていないといけないと思っている人にとっては貴重な存在じゃないですかね」
改めて、強さは。
「芯の強さじゃないですかね。絶対にこの世界でレギュラーを獲ってやろうと。自分が目指す目標に対してブレなかった。それって、難しいことなんですよ。大体、人の評価を聞いたりして諦める。『この程度か』『難しいかな』って。自分の信じた目標設定からブレなかったですよね。しかもあのポジションで、毎年外国人の補強で競争に晒される中で勝ち抜いてきていたので」
思い出は?
「ヘッドコーチの時、西武戦で(先発を)外したことがあった。『チャージをしっかりかけろよ』って(伝えて)。そしたら次の日の試合で三塁で刺したのは覚えていますね」
侍ジャパンでも選出した。
「そう。あのバットコントロールがあるから、それだけの成績を残せたんだと思う。この先はわからないですけど、辞める直前の姿というのは若い選手はよく見ています。どの道に進んだとしても、彼の話なら(選手は)聞くんじゃないですか。お手本として、隙のない姿でグラウンドに立っていますね」
若い時はガツガツしていたが、最近は丸くなった。
「俺の知っている晃はずっとこんな感じ。解説の時かな。栗原が気のないプレーをして、晃がボールをバックネットにたたきつけた。その後に呼び出して話をしたっていうのを聞きましたね」
怒ったことは?
「怒ったことはないですね。アリゾナに連れて行って、『やってもらうのが当たり前と思うな』とは言った。20歳くらいの彼には響かなかったんじゃないかな」
4日先発の北斗にエール「チームのこと考えずに」
〇試合後
スチュワート投手の投球は?
「まあ、雨でちょっと間隔が空いたので。体は元気そうで、今日のボールは今シーズンで一番走っていたくらいでしたけど。まあ、相変わらずコントロールはあれでしたけどね、でも、一応ゲームは作ってくれましたね」
4回は長打2本で一気に逆転。
「ワンアウト一塁からね。作戦がない状況で、しっかり柳田が長打で返すというね。非常に大きかったですし、その後のスリー(ボール)ワン(ストライク)から(川瀬)晃が狙い澄ましたかのようなね。真っすぐをしっかり引っ張って。あと9回の晃の守備も良かったですね。先頭を打ち取った打球だったんですけど、内野安打でも仕方ないところに飛びましたので。本当にナイスプレーだったと思います。」
午前中には中村晃選手の引退会見があった。どう受け止めている?
「だいぶ前には聞いていたので。本人は今年限りということで。ただ、現場として『お疲れ様』はまだ言わないので。8月、9月と優勝争いの中で代打の切り札として、しっかり戦力になれるように戻ってこいという話はしていますので。また一緒にやるのを楽しみにしています」
ほかの選手たちにとっても特別なシーズンになる。
「それはもう、優勝して有終の美を飾る。当然、チームとしても晃のためにも、両方の目標ができました」
スチュワート投手の投球はどう見ていた?
「今日は(登板)間隔が空いたからじゃないですか。2、3回前の(登板の)方が良かった」
先発投手陣に課題がある中、期待は大きいのでは?
「普通は6回で交代なんですけど、しないということはそういうことです。8、9月を見据えた時に、毎回70、80球で代わると厳しい」
津森投手が好リリーフ。6回を任せられることも大きい。
「(スチュワートを)行かせた意味は6回を完了してほしいから。おっしゃる通り、津森がいるので切り替えた。パワーあるピッチャーで、状態は良いので」
川瀬選手は良い準備で試合に入れていた。
「頭で行っても後から行っても、やるべきことをやる選手。出ると存在感を示しますね」
明日は北斗投手が先発する。
「チームのことは考えず、自分の力が通じるか。その一点だけで頑張ってほしいですね」
(飯田航平 / Kohei Iida)