石見颯真が見抜いた川瀬晃の“大切なこと” 学んだ“別次元の技術”…多くの共通点「弟みたい」

  • 記者:竹村岳
    2026.06.23
  • 2軍
二遊間を組んだ石見颯真と川瀬晃【写真:竹村岳】
二遊間を組んだ石見颯真と川瀬晃【写真:竹村岳】

2軍戦で二遊間コンビ…石見颯真が川瀬晃から学んだこと

「『弟みたいやな』とは言われたことがありますね」。“偉大な兄貴”と一緒にプレーした期間。石見颯真内野手が川瀬晃内野手から学んだのは、別次元の技術だった。

 石見は今シーズンが2年目。ファーム・リーグではチームトップの52試合に出場して打率.255、2本塁打、11打点(22日時点)と着実に経験を積んでいる。高卒でホークス入りを果たした、右投げ左打ちの内野手。あっという間に先輩との距離を縮めてしまう点も含めて、川瀬との共通点は多い。「中村晃さんからも『晃(ひかる)の弟みたいやな』と言われたことはあります」と照れながらも嬉しそうに明かしていた。

 背部痛でリハビリ調整を続けてきた川瀬が、2軍に合流したのは今月5日。同日、タマスタ筑後で行われた阪神戦では川瀬が「1番・遊撃」、石見が「2番・二塁」で二遊間を組むことになった。1軍で通算539試合出場と経験豊富な先輩から、20歳の若鷹は何を学んだのか。

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この先で分かる3つのこと

石見颯真が見抜いた川瀬晃の“矜持”
川瀬晃が石見颯真に感じ取った「可能性」とは
面識はなくとも耳に届いた「似ている」の声

川瀬晃は「練習中からめっちゃ声を出す」

「練習中からめっちゃ声を出す方なので、変な緊張というのはなかったです。得られるものがあればと思って一緒に守らせてもらったんですけど、改めて『一歩目の違い』をめちゃくちゃ感じました。ポジショニングとか打球判断とか、もう全然違います。正直、“別次元”でした」

 盗塁やエンドランなど、二遊間は相手の作戦が絡むプレーも警戒しなければならない。試合中も「ちゃんとバッテリーのサインを見て『こっちあるよ』とか声をかけてくれました。技術もすごいんですけど、考えもすごいんだなと思いました。僕も考えるようにはしているんですけど、やっぱりすごかったです」。間近で見た1軍レベルの存在感。石見にとっては新しい発見ばかりだった。

 中村晃に限らず、他のチームメートからも「似ている」という声は届くという。面識はほぼなかったが「同じポジションを守りたいとは思っているので。聞けることは聞きに行くようにはしていました。他の人よりはちょっと話せるかもしれないです」。石見の方から、前のめりな姿勢で何かを得ようとしていた。

 初めて二遊間を組んだ2日後、7日の出来事だった。試合前の調整は室内練習場で行われていた。川瀬の方から石見に対して、身振り手振りで技術的な助言を送っていた。内野の全ポジションをこなす28歳は、練習中から1球1球を大切にしていたという。

「僕は高校から内野を始めたので、足の使い方というのを教わっていました。膝を怪我したこともあって、苦手な部分があったので。晃(ひかる)さんも、練習中のノックで1球1球違うタイミングで捕ったり、打球への入り方も変えていたので。そこにどういう意図があるのかを聞いてみました」

7日の練習中に技術論を交わす川瀬晃と石見颯真【写真:竹村岳】
7日の練習中に技術論を交わす川瀬晃と石見颯真【写真:竹村岳】

石見颯真に見抜かれた「大切にしていること」

 川瀬の視点からはどうだろうか。「僕よりも全然良い選手ですよ。バッティングもいいですし、守備も一生懸命やる子なので。守備に関しては伸び代があって、これからもっと上手くなると思います」。謙遜しながらも、20歳の能力を認めていた。二遊間を組んだのはわずか2試合。交わした言葉は多くなくとも、川瀬が「大切にしていること」を石見は見抜いていた。驚いた口調で、やり取りを振り返る。

「内野手は一歩目が大事ですし、足が速いバッターをアウトにすることが一番難しいので。ゲッツーを取るにしても、その“半歩”で判定が変わる。そこは自分としても大事にしているところなんですけど、石見の方から言ってくれたので、嬉しかったですね。『そういうところも見て練習しているんだな』と思いました」

 石見はルーキーイヤーだった昨季、右膝痛でリハビリ調整をする時期もあったが、今季はグラウンドに立ち続けている。「大丈夫です。完走できるように頑張ります」。川瀬のような、必要不可欠な選手になるために――。内野手として、ひたすら技術を磨き続けていく。

(竹村岳 / Gaku Takemura)

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