徐若熙を変えた「20センチ」 野手陣の意見集約、最先端マシンで軌道“再現”…首脳陣が明かした復活の舞台裏

  • 記者:飯田航平
    2026.06.01
  • 1軍

倉野コーチが単独取材で明かした快投の理由

 選手の知られざる素顔や本音に迫る連載「鷹フルnote」。今回は5月31日に1軍復帰し、本拠地初勝利となる2勝目を挙げた徐若熙投手の好投の舞台裏に迫ります。同4日の西武戦では4回7失点と打ち込まれ、人目もはばからずに号泣した右腕。しかし、約1か月ぶりの1軍マウンドとなった31日の試合では一転して6回無失点、7三振の奪う快投を披露しました。首脳陣が導き出した、右腕の“改善点”とは――。「そこにトライした勇気に対して、僕はすごくリスペクトの気持ちがありますね」。倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)が鷹フルの単独取材で、その真意を明かしました。

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 わずか4週間で見せた変化に、首脳陣は驚きとともに、確信を得ていた。5月31日の広島戦(みずほPayPayドーム)。6回無失点の快投で今季2勝目を挙げた徐若熙投手は、ようやく白い歯を覗かせた。忘れたくても忘れられない悔しさを経て、この日を迎えていた右腕。だが、前回登板のような姿はどこにもなかった。

 本拠地でファンの大歓声を全身に浴びるその姿は、一見すれば鮮やかな復活劇に映る。その笑顔の裏には、自らの投球の根幹を揺るがしかねない「大改造」を乗り越えた、右腕の濃密な時間があった。

 降格当時、小久保裕紀監督は「アプローチすることは決まっている。これはちょっと変えた方が良いという部分があるので、いきなり変わるかもしれない」 と語っていた。そして、31日の登板後には、それがプレートの位置の微調整を指していたことを明かした。その言葉の通り、プレートの立ち位置を左端から真ん中寄りに移したことにより、持ち前の圧倒的な出力はそのままに、対峙する広島の打者たちを手玉にとった。

「僕も経験がありますけど、めちゃくちゃ大変だったと思います。前回とはかなり違いますから。景色が全然違います。当然バッターの景色も変わります。そこがポイントだったと思う」

 こう語る倉野コーチの言葉には、背番号18が下した決断への敬意が込められている。徐に課されていた「極秘ミッション」。なぜ首脳陣はファームに落としてまで、プレート位置を調整させる課題を与えたのか。そこには、味方打撃陣からのリアルな“進言”と、球団が誇る最新鋭テクノロジーを用いた「ある裏話」が隠されていた――。

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この先で分かる3つのこと

最新マシンも駆使した、大改造の裏にある科学的な検証
野手陣のリアルな声から生まれた、復活へのヒントとは
倉野コーチが2軍戦前にかけた、右腕の背中を押した言葉
ベンチで倉野信次投手コーチに声を掛けられる徐若熙【写真:栗木一考】
ベンチで倉野信次投手コーチに声を掛けられる徐若熙【写真:栗木一考】

打撃マシンが改善のキッカケに

胸を張った右腕…「最強の自分を」

(飯田航平 / Kohei Iida)