正木智也に近藤健介も思わず「嘘やん」 打球速度180キロ…ありのままの感想「めっちゃ笑われた」

  • 記者:竹村岳
    2026.05.30
  • 1軍
3号ソロを放った正木智也【写真:栗木一考】
3号ソロを放った正木智也【写真:栗木一考】

3回に3号ソロ…打球速度は「180キロ」を計測

 現役最強打者も「嘘やん」と驚く一撃だった。豪快に振り抜いた打球が、バックスクリーン左に突き刺さった。「ストライクゾーンに来たら、全部思いっきり振ってやろうと思っていました。長打が欲しいところだったので、よかったです」。胸を張って振り返ったのは正木智也外野手だ。

 交流戦も2カード目。29日に行われた広島戦(みずほPayPayドーム)の3回無死で打席に立った。左腕・玉村の144キロ直球を捉えた3号ソロ。「打った瞬間は『入るかな?』くらいでしたけど、いってくれてよかったです。感触は良かったんですけど、角度が低かったので。フェン直くらいかなと思いました」。自身の想像すらも超えたアーチは、貴重な追加点を生み出した。出場選手登録された15日から12試合連続安打と、快音が止まらない。

 打球速度は180キロ。パ・リーグでも、年間に10人前後しか記録しない“異次元の一発”に驚きを隠せなかったのが、今季9本塁打を放っている近藤健介外野手だ。「こんなことを言うとあれかもしれないですけど……」。若干、遠慮をしながら正木がベンチでのやり取りを明かした。

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この先で分かる3つのこと

本塁打の後…正木智也が明かす近藤健介との会話
実は2年前にも計測…踏み入れた「180キロ」の領域
活躍を支えるのはリハビリの成果とルーティンの確立

本塁打の後…近藤健介から質問「会心?」

「ちょっと詰まったんですよね。近藤さんに『嘘やろお前!』って言われました。意外と180キロも出ていたので、よかったですね」

 バットの芯よりも、ほんの少し根元側で捉えた一発。ダイヤモンドを一周し、ベンチで近藤から「会心?」と質問されると、ありのままの感触を伝えたという。「『ちょっと詰まりました』と言ったら、めっちゃ笑われました(笑)」。微笑ましいやり取りも、正木の凄みを物語っている。

 180キロを超える打球速度は、チーム内でも山川穂高内野手や柳田悠岐外野手といった“生粋のアーチスト”だけが叩き出す数値だ。正木も2年前に計測したことがあるという。2024年9月1日のロッテ戦(ZOZOマリン)、左腕・坂本から左翼席に2ランを放った。「あのホームランが181キロか、それくらいだったと思います」。会心の感触は今も体が覚えている。当時の目が覚めるような弾丸ライナーを、二塁走者として見ていたのが近藤だった。

ルーティンの確率「これをやれば大丈夫」

 昨シーズンは左肩を亜脱臼して手術も経験した。必ずパワーアップした姿で復帰するんだと、モチベーションを見失うことはなかった。「リハビリの期間で『打球速度を上げよう』と思ってやってきたので、その成果が出ているなとは思いますね」。今季がプロ5年目のシーズン。何度も味わった悔しさは今、確かなルーティンとなって自分を支えている。

「1軍でいろんなことを経験させてもらって『これをやれば大丈夫』みたいなものを見つけられました。日によって体の状態は違うんですけど、そういうルーティンを作れたことが大きいなと思います。ティー打撃でも3、4種類のメニューをやったり、試合中もネクストでやることが決まっているので。素振りの仕方とか、ボールの見方とか。今は1打席1打席、集中して入れています」

 11試合連続で1番起用されている26歳。「初回に出塁できればチームも盛り上がるし、勢いもつく。一番多く回ってくる打順でもありますし、その分打ってチームに貢献できればなと思います」と胸を張った。西武、オリックスの上位をどんどん追い上げていく。今のホークスに、正木の存在は絶対に欠かせない。

(竹村岳 / Gaku Takemura)