前田悠伍が雄叫びを封印していた理由 6失点の屈辱から2年…“1軍か2軍か”発言に込めた覚悟の一球

  • 記者:竹村岳
    2026.05.11
  • 1軍
5回のピンチを抑えて雄叫びをあげる前田悠伍【写真:栗木一考】
5回のピンチを抑えて雄叫びをあげる前田悠伍【写真:栗木一考】

「“1軍か2軍か”が決まる」この言葉に込められた真意

「『プロ野球やってんな』と思いましたね」

 今季初勝利から一夜が明け、「渾身の一球」を振り返ったのは前田悠伍投手だ。10日のロッテ戦(みずほPayPayドーム)で先発し、5回2失点。1点リードで迎えた5回2死一、三塁では、145キロの直球で空振り三振を奪い、この日最大のピンチを切り抜けてみせた。

 この場面、相手打者は大卒3年目の上田だった。勝利投手の権利を手にするまで、あとアウト1つという状況。初球から6球目まで変化球を続け、最後に選んだのがストレートだった。「一番気合が入りましたし、気持ちが乗った球でした」。ラストボールを投げ切った左腕は、珍しく雄叫びをあげた。

 試合後、前田悠が語ったのは“覚悟”だった。「あれで“1軍か2軍か”が決まると思っていたので。『絶対に抑えたろう』と。その気持ちだけでした」。一夜が明けた11日、投手練習に参加した左腕は、この言葉の真意を改めて明かした。まさに、生きるか死ぬか――。20歳はマウンド上で、自らの立場がかかっていることを深く理解していた。マスクをかぶった渡邉陸捕手が見た前田悠の表情の変化、そして“咆哮”。背番号41の思いがこもった「94球目」を徹底的に深掘りした。

会員になると続きをご覧いただけます

この先で分かる3つのこと

20歳の左腕がマウンドで抱いた悲壮な覚悟
渡邉陸との阿吽の呼吸で選んだ最高の直球
雄叫びを封印していた理由。屈辱を経て掴んだ自信

今でも忘れられない「3回6失点」のKO…雄叫びの裏側

ハイタッチを交わす前田悠伍と渡邉陸【写真:栗木一考】
ハイタッチを交わす前田悠伍と渡邉陸【写真:栗木一考】

前田悠伍の表情から伝わってきた「真っすぐで行きたい」

(竹村岳 / Gaku Takemura)