前田悠伍が語った目一杯の“強がり” 38度の熱にうなされ…上茶谷大河の「勇姿」を目に焼き付けた3月の夜

  • 記者:竹村岳
    2026.05.10
  • 1軍
今季初勝利を挙げた前田悠伍【写真:栗木一考】
今季初勝利を挙げた前田悠伍【写真:栗木一考】

ロッテ戦で先発し5回2失点…ピンチを切り抜け雄叫び

 どんな時も、絶対に逃げなかった。左腕を襲った数々の苦難。ベッドに横たわりながら目に焼き付けたのは、大好きな先輩の“勇姿”だった。前田悠伍投手が今季初勝利を挙げた10日のロッテ戦(みずほPayPayドーム)。5回2失点と試合を作った左腕からバトンを受け取り、2番手として登板したのは上茶谷大河投手だった。2人の“運命”が交差した日から、68日が経っていた――。

 前回登板から中6日で迎えた10日の試合。前田悠が先制を許したのは2回だった。1死一塁で井上に特大の2ランを浴びた。主導権を握られたが、そこから粘り続けた。5回2死一、三塁では上田を145キロ直球で空振り三振に斬り、雄叫びを上げた。変化球を続けながら、最後に選んだのはストレート。ここが“正念場”であることを深く理解していた。

「気合は一番入っていました。ああいうところで抑えないと1軍の選手ではない。あれで“1軍か2軍か”というところが決まると思っていたので『絶対に抑えたろう』と。その気持ちだけでした」

 今から2か月前――。3月3日が左腕にとっての“分岐点”だった。ヤクルトとのオープン戦に先発予定だったが、体調不良で登板回避。開幕ローテーション争いから脱落し、大幅に出遅れる要因となった。その真相を、自らの口で語った。報道陣の前で見せた“強がり”、そして咳が止まらない中でも目を凝らした上茶谷の姿とは。

会員になると続きをご覧いただけます

この先で分かる3つのこと

38度の発熱と悪寒「チャンスを逃した」どん底の夜
ベッドで咳き込みながら目に焼き付けた上茶谷大河の姿
フォームを見失った2月…全ては「いい経験」

3月3日、前田悠伍が果たしたかった責任

5回のピンチをしのいで雄叫びをあげる前田悠伍【写真:栗木一考】
5回のピンチをしのいで雄叫びをあげる前田悠伍【写真:栗木一考】

開幕ローテーションから脱落も…切り替え掲げた目標

(竹村岳 / Gaku Takemura)