王貞治会長との再会に「心が救われた」 斉藤和巳監督の一問一答…3年間で見てきたアルメンタの“素顔”

  • 記者:竹村岳
    2026.05.05
  • 2軍
斉藤和巳2軍監督と王貞治球団会長【写真:竹村岳】
斉藤和巳2軍監督と王貞治球団会長【写真:竹村岳】

アルメンタの持ち味と明確な課題「みんながわかっている」

 ソフトバンクの2軍は5日、ファーム・リーグのオリックス戦(タマスタ筑後)に2-3で敗戦した。先発のカーター・スチュワート・ジュニア投手が7回3失点。ソロアーチを含む6安打を浴びた。2番手として登板したのはアレクサンダー・アルメンタ投手。右脇腹痛からの復帰戦で2回無失点、最速は157キロを計測した。

 打線は5回1死満塁から併殺崩れの間に1点。9回には無死満塁から藤野恵音内野手が適時内野安打を放つなど追い上げたが、最後は及ばなかった。試合後、取材に応じた斉藤和巳2軍監督の一問一答は以下の通り。アルメンタ投手の“今後”にも言及。先発したスチュワート投手の評価は?

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この先で分かる3つのこと

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「同じ場所で迷子になる」若鷹に伝えたい“気持ちの出し方”
王貞治会長と久々の再会…授かった言葉に「心が救われた」
スチュワート投手の投球は、前回登板から変化は感じた?
「そんなに大きく、何かが違うという感じは受けていないけどね、個人的には」
前回、言っていた「物足りなさ」というのはまだ残っている。
「バッターの反応を見てもね。真っすぐのスピードもそうやし。まあ相手もね、真っすぐを待っているのは待っているから。それでも、球威とかも含めたら、いい時のジュニアはもう少しかな、っていう感じ。他のコーチとかがどう見るかわからへんけど」
アルメンタ投手が復帰登板。
「久々に投げて、あれだけ投げられたら全然いいんじゃない? 投げ終わった後というか、あした体に異常がなかったら、少しずつペースを上げていけると思う」
リハビリを抜ければ、基本的には2軍に合流する予定?
「うん。そうやね」
ピッチングを見ていても、圧倒していた。
「まあまあ相変わらずね。元々の能力は高いというか。常にポーカーフェース。練習からそうやし、普段からそうやから。俺らが見てへんところでテンションが上がることはあるんかな、と思うぐらい。常に淡々としている。本人の中でいろいろあるんやろうけどね、マウンドに上がったら」
昨シーズンに比べても、球にボリュームが出てきた。あらためて成長は感じる?
「基本的には、アルメンタの場合は、変化球の精度が課題やったから。真っすぐに力がある、スピードがある。それはもうみんながわかっていること。そこで変化球の精度があんまりよくはなかったんでね、去年、一昨年までは。去年のシーズン後半ぐらいから少しずつ精度が上がってきて、本人の中でも何か掴んでいる部分はあると思う。しっかりピッチングができるようになって、2軍でも去年は先発とかそういうところで抑えられるようになってきた」
監督の前でも、喜怒哀楽を見せることはあまりない?
「笑ったところは、この3年であんまり見たことはない。ニヤッとするぐらいで(笑)。自分から何か言葉を発することもないし。テンションが上がっているところもまだ1回もないね。朝に挨拶するぐらい。『おはよう』って言っても、別に『おはよう』って返ってくることもないし(笑)。うなずくだけの時とかも全然あるよ。それはあいつのペースなんじゃない?」

1年目の高橋隆慶に「極めてほしい」こととは

野手を見ていると、感情が表情に出ている選手が多かったように見えた。9回はチャンスを作りながらも1得点に終わったが、あらためてきょうの攻撃面については。
「なかなかピッチャーが良かったら簡単に打てるものでもないし。打ち損じもあったり、甘い球を見逃したりとか。相手バッテリーに上手くやられている部分ももちろんあると思うけど。感情を出すのは、全然悪いことでもないし。出し方の問題だけであってね。『出し方さえ間違えるな』という話で、ここ最近はそんなに『出し方が間違っているな』というのはないと思う。どこまで許容範囲を持って見ればいいのか、これは難しいところやけどね。そういう気持ちを持つのは大事なこと」
「ただ、(凡退して)その後の守備に影響するのであれば、全然違う話。それが切り替えられへんのやったら、出す必要もない。切り替えられずに守備に就いて、ミスするのは本人なので」
きのう、監督は高橋隆慶選手について「誰しもが通る道」と話していた。きょうも9回2死満塁で回ってきて空振り三振。まさにお言葉の通りのような状況だった。
「誰しもが通る。2軍の中でも絶対あるし、今後それを通り抜けたとしても、絶対にまたそこで違う壁があるから。1軍に定着しても、レギュラーになったとしても壁は出てくるし。完璧にはなかなかいかない。でもやっぱり、常に上を目指さないといけないんで」
「それには日頃からの、ちょっとしたことへの向き合い方というか。グラウンド上で向き合うのは当たり前のことで。グラウンドにいる時間は限られている。一日24時間、睡眠時間も入れたら、その他をどう過ごすかで、数か月後は大きく変わる。そこをわからないことには、なかなかそういう壁は抜けられない。抜けたつもりでいたとしても、良い調子の波を継続できないよね。右肩上がりには上がっていけへんからね。いい時だけ目を向けている、ダメな時は目を向けられない。それではたぶん、同じところで迷子になるよ」
高橋選手は4回無死二塁で左飛。4番としても成長させたいから、ヒッティングでいった?
「4番で育てているわけではないけどね。今1軍に行ってすぐ4番というわけでもないやろうし。大きく育てたい気持ちはもちろんある。上に行ったら行ったで、やらないといけないことがあるので。彼は年齢もある程度ある中で入団してきたけど、まだ1年目。『打てる』ということで、入団してきた選手なので、まず『打つこと』を極めてほしい」
4回に空振り三振を喫したオスーナ選手は、次の打席で代打を送られて途中交代。
「脇腹とは聞いているけど。(大丈夫そう?)いや、じゃないと思う」
王貞治球団会長が視察に。会長も「2軍監督は大変なんだよ」と話していたが、あらためてどんな会話を?
「(自分の)気持ちはわかっていただいている、と。それだけで個人的にもちょっと心が救われたというか、助けていただきました」
お会いしたのは久々だったのでは?
「会長とゆっくりお話したなというのは久々かも。キャンプ前のコーチミーティング以来じゃない? テレビや記事では(会長のことは)いつも見ているけどね」
脇腹を痛めて打席から引き上げるホセ・オスーナ【写真:竹村岳】
脇腹を痛めて打席から引き上げるホセ・オスーナ【写真:竹村岳】

(竹村岳 / Gaku Takemura)

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