正木智也の忘れられぬ「10・19」 試合終了2時間半後に漏れた“光”…スタッフが息を吞んだ光景

  • 記者:竹村岳
    2026.02.27
  • 1軍
正木智也【写真:竹村岳】
正木智也【写真:竹村岳】

春季キャンプの調整「いい感じだと思います」

 今から遡ること4か月、10月19日にホークスは崖っぷちに立たされていた。誰もいないはずのみずほPayPayドームの一室に、風を切る音だけが響いていた。「そんなことはないんですけど『やってきたことが否定されたのかな』と思ってしまって……」。いまだに忘れることのできない気持ちを語ったのは、正木智也外野手だ。

 2月も残すところ2日間となった。25日の台湾・中信兄弟戦では3ランを放つなど、快音を響かせている26歳。激しい競争を抜け出そうと、がむしゃらに前だけを向いている。「オフにやってきたことがキャンプではどうかなと思ったんですけど、上手くいっています。実戦ではまだちょっと対応が必要ですけど、バッティングはいい感じだと思います」。外野陣はまさに“激戦区”。開幕スタメンを目指し、何よりも結果を求めて打席に立つ日々だ。

 2月の正木を見ていると、黙々とバットを振る姿が印象に残っている。闘志を胸に秘めながら、納得がいくまで汗を流してきた1か月間。「(感情を)表に出すタイプではないですけど、誰にも負けたくない気持ちは常に持っていますよ」。プロ5年目を迎えた26歳は、自身の性格をそう表現する。それを象徴するような光景が広がっていたのは、昨年のクライマックス・シリーズ(CS)の舞台だった。周囲が声をかけられないほどのピリついた空気を放ち、ひたすらバットを振っていた。

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昨年10月19日の日本ハム戦で4打数無安打に終わった正木智也【写真:加治屋友輝】
昨年10月19日の日本ハム戦で4打数無安打に終わった正木智也【写真:加治屋友輝】

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(竹村岳 / Gaku Takemura)