正木智也がホークスに抱く“本音”「どこでも同じ」…指揮官絶賛の秋広優人への思い

豪快なスイングをみせる正木智也【写真:栗木一考】
豪快なスイングをみせる正木智也【写真:栗木一考】

1万2700人のファンに見せた「宮崎アーチ合戦」

 宮崎春季キャンプ2度目の週末を迎えた7日、1万2700人のファンが詰めかける中でアーチの“競演”を見せたのが正木智也外野手と秋広優人内野手だった。ともに豪快なスイングでさく越えを連発。スタンドからの拍手は鳴りやまなかった。

“新打法”に手応えを口にしたのが正木だった。「もう(右手を)離してスイングできるんですけど、今は両手を(バットに)付けて振っているので。その方が感触もいいですし、小久保さんからも『強いスイングができる』と言われたので。継続してやっていますね」。これまでスイングの際に右手を離す“片手打ち”が特徴だったが、昨年4月末に左肩を手術したことにより“制限”がかかっていた。やむを得ず両手打ちを続けたことが、結果的に功を奏した形だ。

「状態はすごくいいと思います」と語る一方で、定位置を争うライバルは強力だ。「やっぱり秋広は僕が見ていても、すごいバッティングしているなと思いますし、山ちゃん(山本恵大)とか、もちろん(柳町)達さんとか、(周東)佑京さんとか、(笹川)吉康とか……。すごいバッターばかりなので」。スラスラと名前を挙げた上で、正木が口にしたのはホークスに対しての“本音”だった。

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続きの内容は

競争激しいホークスに抱く“本音”
手術が正木を力強くした意外な理由
小久保監督の「ライバル絶賛」への心境

「高い壁ではありますけど、その人たちに勝って試合に出るってことは、いい選手の証じゃないですか。それはどのチームでも同じかなと思いますね。目指すところとして、野球が上手くなりたいという気持ちは一緒なので。それならホークスでプレーした方が上手くなれるかなと。参考にする先輩もいっぱいますし、レギュラーの壁も高いので。そこは自分にとっていいかなと思っています」

自覚する立場「最後にはギータさんが出ていたので…」

 ホークスが誇る選手層の厚さは説明するまでもない。「去年は佑京さんに達さん、近藤(健介)さん、最後(日本シリーズ)にはギータ(柳田悠岐)さんが出ていたので。相当なことがない限り、その壁は打ち崩せないですよね」。越えなければいけないハードルの高さは、正木自身も重々承知している。

 だからこそ、左肩の手術から長いリハビリ期間を余儀なくされても立ち止まらなかった。「リハビリに入ってから、特にトレーニングの負荷や強度を上げられたので。オフシーズンも継続できましたし、こっちに来てからの打球も自分の中で手ごたえを感じているので」。離脱する前よりもパワーアップしてグラウンドに戻る――。その決意を自らのバットで示している。

 左肩の“完全安定期”は術後1年だというが、正木の中に不安はもうない。「日本シリーズでも本気モードのスイングはしていたので。去年できたなら、今年できない理由はない。僕の中で怖さは全くないです」。その言葉はスイング同様力強かった。

 小久保裕紀監督が秋広の変化を絶賛したコメントにも目を通したが、心がぶれることはない。「ほかの選手がどうこうというよりは、自分が成長して結果を出すだけだと思うので。周囲のことはあまり気にならないですね」。大きな故障を乗り越え、強さを増した正木の心こそが、定位置をつかむための“最大の武器”となる。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)