2度の手術…宇野真仁朗が受け取った「球団からのメッセージ」 心に残る今宮健太との時間

ノックをうける宇野真仁朗【写真:森大樹】
ノックをうける宇野真仁朗【写真:森大樹】

2度の手術から復帰へ…宇野が打撃練習を再開

「今、野球が楽しいです」。昨年7月末に右肘のトミー・ジョン手術を受け、9月には左手首にメスを入れた宇野真仁朗内野手。早期の実戦復帰を目指す19歳は、12月末にティーバッティングを再開した。

「4、5か月間、ボールすら触らない時間も長かったので。今はまだ芯の感覚みたいなものもないですし、少しずつ戻ってきている感じです」。木製バットを握る久々の感触に、思わず笑みがこぼれた。

 守備面でもスローイングを禁止されているなど制限が多い中、地道にこなしてきた長いリハビリ生活。今年の春先での実戦復帰を目指す中、ふと口にしたのは「僕は2桁の背番号を背負わせてもらっているので」。19歳が明かしたのは焦りではなく、強い覚悟だった――。

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続きの内容は

球団が宇野を「支配下」に残した、熱い真意とは?
リハビリ中に宇野が戦った「野球人生最大のストレス」の正体
憧れの今宮健太がノックで披露した「神業」の核心

「(オフの契約で)育成にされなかったのは、『今年1軍で出て欲しい』という球団からのメッセージだと思っています。期待してもらっているうちに活躍しないといけない。改めて2桁の重さを考えるタイミングにもなりました。厳しい世界であることも分かっています」

 2軍で10試合の出場ながら、打率.391をマーク。ファンの期待を一気に高めるようなデビューだった。「でも、あれは自分の良いところだけが出ていた期間だったので。僕の中では気にしていないです。支配下選手としてリーグ優勝、日本一に貢献したい」。一気に頂上へ駆けあがったチームを目の当たりにしたからこそ、その言葉には確かな覚悟がにじんだ。

 TJ手術直後は右腕にギプスをはめ、肘を曲げる角度すら制限されていた。装具が外れた後も、思うようにトレーニングができない日々。「できそうなのにできない。野球人生というか、人生の中でも1番のストレスでした」と振り返る。

「どうモチベーションを持っていけばいいのか分からなくて。できる限りのことをやろうとするんですけど。楽しいかと言われると、全然楽しめないですし」。それでもリハビリを重ね、年末にティーバッティングを再開した。心身ともにリフレッシュし、現在はタマスタ筑後で調整を行っている。

心に残る“憧れの存在”今宮とのノック

 リハビリに苦しんだ1年目だったが、振り返ると今でも心に残っているのは“憧れの存在”今宮健太内野手と過ごした時間だった。今宮がリハビリ調整で2軍にいた昨年5月、遊撃でともにノックを受けるなど多くの時間を共有した。

「最初はただ一緒に受けるだけで、上手くなっている感じもありました。絶対に捕る場所にボールが入っていくんです。バウンドがちょっと合わなかったとしても、それを感じさせないようにカバーする。普通のノックじゃないというか、本当にグラブに吸い込まれていく感じでした。そこからは自分から話を聞きもしましたし、教わったりもしましたね」

 憧れの存在への思いを語ると同時に、再び表情を引き締めた19歳。「一緒に1軍でプレーしたいのはもちろんです。でも超えなければいけない存在だと思うので。来年は『1軍に出られなかったらそれまで』という覚悟で挑みます」。プロ2年目を迎える2026年シーズン。グラウンドに背番号「46」が戻ってくる日を、誰もが待ちわびている。

(森大樹 / Daiki Mori)