「クビになったらやろう」 山本恵大が開いた“お疲れ様会”…正木、川村との変わらぬ夢

加藤晴空選手のお疲れ様会【写真提供:山本恵大選手】
加藤晴空選手のお疲れ様会【写真提供:山本恵大選手】

加藤晴空の「お疲れ様会」に7人が参加

 いなくなった同期の分まで――。「戦力外になった選手も見ていますし、1日1日が大事だなって思います。野球ができている以上、しっかり毎日を過ごしていきたいです」。改めて決意の言葉を口にしたのは、4月に支配下昇格を果たした山本恵大外野手だ。

 12月上旬には、今オフ戦力外通告を受け、現役引退を決意した同期・加藤晴空捕手の「お疲れ様会」が開かれた。山本、加藤に加えて、正木智也外野手、川村友斗外野手、大泉周也外野手、西尾歩真内野手、重松凱人外野手の7人が参加した。

「送別会なんですけど、しんみりする感じもせず楽しかったです」。会の幹事をした山本が明かした同期への思い。そして、正木、川村と改めて語り合った夢――。激動の1年を経て、覚悟を明かした。

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続きの内容は

「クビになったらやろう」同期と交わした“約束の会”の全貌
正木&川村と改めて語り合った「1軍外野トリオ」実現の言葉
周東との自主トレで山本が克服を目指す「最大の課題」

「会を開く時、晴空に『誰を呼んで欲しい?』って聞いたら、ちやほやされたいって言うんで(笑)。自分たちの代と1個下の代の選手たちを呼んだんです」

 2年前、同期の早真之介外野手が戦力外になった時にも送別会を開いた。その時、加藤と「クビになったらやろう」と言葉を交わしていて、この日が“約束の会”だった。「早く開いてくださいって晴空がずっと言っていて。バーベキューして、すごい楽しかったです」と笑顔で振り返った。

優勝パレードから見た景色「もっと頑張らなきゃ」

 毎年減っていく同期――。それでも送別会では正木、川村と1軍で3人で外野を守る、そんな未来の夢、目標についても改めて語り合った。「照れくさいですけど、『最終的には3人で守れたらいいね』みたいな話を改めてしました。ご飯行った時とかそういう話は時々します」。支配下昇格を果たして“1軍の壁”も痛感した。それでも今年初めから抱く夢は変わらなかった。

「変わらず本気で思っています。やっぱり同期で同級生の外野手3人で、支配下にいるっていうのは中々ないじゃないですか。今まで自分は2人より下の軍にいたので。でも実現したら本当にかっこいいなっていうのは自分の中でずっと考えていますね。それで大泉も、4人で1軍でできたらって」

 29万人を動員した「ホークス優勝祝賀パレード」。沿道に並ぶ多くのファンを3人で同じバスから見つめた。「本当に人の数がすごかったです。こんなにたくさんの方が応援してくれているっていうのは改めて実感しました」。加えて、笑顔で「自分のタオル持っている人があんまりいなかったんですけど(笑)。もっと頑張らなきゃです」と決意の言葉を口にした。

 秋季キャンプでは1軍で攻められた内角打ちへの対応に重点的に取り組んだ。年明けには周東佑京内野手との自主トレに参加する。「やっぱりスタメンで試合に出たいので。苦手を1つずつ減らしていけたらと思います」。激戦の外野、1軍での定位置獲得を目指す1年に――。

(森大樹 / Daiki Mori)