育成3投手に見えた課題「まだまだ足りない」
ソフトバンクの2軍は19日、秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」のハンファ・イーグルス(韓国)戦に3-6で敗れた。初回にホセ・オスーナ外野手の適時打と井上朋也内野手の犠飛などで3点を先制したが、1点差の6回に3番手の佐々木明都投手が3ランを浴びるなど4点を失い、逆転負けを喫した。投手陣は先発の村田賢一投手が3回1失点、2番手の相原雄太投手が2回1失点。打線はオスーナが2安打の活躍もみせるも、3回以降は2安打無得点と沈黙した。指揮を執る斉藤和巳3軍監督の主なコメントは以下の通り。
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相原投手が明かす、制球難克服の鍵
内野投手の好投を支える「継続力」
イヒネ選手に監督が求める「貪欲さ」
――2番手の相原投手が1イニングで3死球。コントロールに苦しんでいた。
「3軍でもよくある状況ではあったね。ボールが抜けてしまうからね。きょうの練習後に本人も『どうですか?』と聞きに来たから。今、下半身の使い方を意識してやっている。それをマウンドの上でどれだけやり通せるか。ボールになったり抜けてしまったりして、ああいう状況になったら不安にはなるだろうから。そういうところで小手先でやってしまうと、日頃やってることがもったいなくなる。ああいう状態になると収拾がつかなくなるということは、まだまだ反復が足りない。体に染み付いていないというか、それを自信に変えきれていない。これはもう、今後の繰り返しだから。彼がきょうのこのピッチングで、何を感じてどう動くかしかないよね。そんなことで逃げていても駄目だし」
――内野海斗投手は7回に登板して3者凡退に抑えた。前回登板よりもいい投球に見えた。
「真っすぐも力強い球を投げていたし、追い込んでからのフォークも高さを間違えずに投げきれていた。普通に投げたら、あれくらいはできる能力を持っているので。これをどう継続できるか。相原の話と同じで継続力。『きょうは良かった』だけじゃなくて、常に『きょうも良かったな』と続けていかないと、本当の自信には変えられないので。本人たちも一生懸命やっているでしょうけど、一生懸命やることが全てではないんでね。その先の結果というところと、プラス内容です」
――佐々木投手に関しては、6回に登板して1イニングを4失点。チェンジアップで空振りは取れていたが、真っすぐを弾き返されていた。
「試合中にキャッチャーの藤田(悠太郎)と話した。ピッチャーの方で『何かテーマがあったのか』と。細かいコントロールがそこまでできるタイプではないので。ストライクゾーンを2分割して、まず真っすぐでどれだけ押していけるかをやったんですけど。その真っすぐを弾き返されたので、チェンジアップを使いながらという感じになったと。あれだけ真っすぐを弾き返されたらね。チェンジアップは空振りが取れたから。真っ直ぐ自体がダメというわけじゃなくて、使い方であったりっていうところの課題は確かにあるよね」
ナインに求めたこと「本当に上でやりたいのであれば…」
――オスーナ選手はきょうも2安打。打撃の調子は良くなってきている?
「調子がいいというか、普通かな。個人的にはそこまで(好調と)感じてはないかな、正直。ちょっと実戦から離れていたんでね。そういったところでは少し実戦感覚が戻ってきた。あと2軍の空気にも慣れてきた。ジーター(・ダウンズ)との会話も多くなってきたところもあるかな。そういう慣れが、今いい方向に出ているのかなと。ただ、彼に関しては気持ちの浮き沈みが結構激しいので。そういったところは注意しながら見ていこうかなと。ちょっと隙ができてしまったりもするので」
――イヒネ・イツア選手は、ここ数試合で2つのエラーがあった。守備面での成長がさらに求められる?
「今年はすごく成長しているというのは、誰もが感じるところなので。本当に今後、将来的に1軍のショートを守りたいのであれば、打つだけじゃなく、守備や走塁というところにも、もっと目を向けていく必要性はあると思うので。これは本人も分かっていると思うけど。まだまだ、そこはもっと意欲的に貪欲に」
「みんな打つことには貪欲さがあるんだけどね。本当に上でやりたいのであれば、精神的なところも含めて波をなくさないと。自分がしんどいだけなんでね。そのあたりは練習からどれだけ意識して今後やれるかというところでしょうね。それに対してこちらも、色々な方面からアプローチしていかないといけない。こちらにも責任はあるので。でもそこは選手の気持ちがないと合致しないので。(選手と首脳陣の)どちらかがどれだけ一生懸命やっても、お互いが1つの目的に向かっていかないと、というところですね」
(森大樹 / Daiki Mori)