三塁コーチャー・石塚の意図は? 初一塁で山本が漏らした“不安”…斉藤監督のコメント

斉藤和巳監督【写真:森大樹】
斉藤和巳監督【写真:森大樹】

山本が初の一塁守備

 ソフトバンクの2軍は16日、秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」の日本ハム戦に4-0で勝利した。打線は2回にホセ・オスーナ外野手のライトゴロの間などに2点を先制。3回にイヒネ・イツア内野手の犠飛で追加点をあげると、7回にも山本恵大外野手の押し出し四球で引き離した。盛島稜大捕手が途中出場で2安打の活躍を見せた。

 先発の安徳駿投手は4回無失点。その後は相原雄太投手、岩井俊介投手、佐々木明都投手、尾形崇斗投手、宮崎颯投手が無失点リレーで試合を締めた。指揮を執る斉藤和巳3軍監督のコメントは以下の通り。

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続きの内容は

・石塚選手を三塁コーチに置く「真の狙い」
・安徳投手が好投後に求められた「大事なこと」
・初一塁の山本選手が明かした「不安」の正体

――試合で三塁コーチャーに石塚綜一郎選手が入っていた。どういう意図で始めた?
「走塁での状況判断であったり、もし自分がランナーの場合は、このタイミングならいけるのか。その辺りは外野の守備位置も見て、色々なことを考えながらやる。実際に三塁コーチャーに立たせてみて、そういうところに気が付くことがあると思う。コーチの方からそういう提案があった。それならやってみようと」

三塁コーチャーを務めた石塚綜一郎【写真:森大樹】
三塁コーチャーを務めた石塚綜一郎【写真:森大樹】

――いつまで続ける?
「基本的にフェニックス・リーグの残り試合全部で今のところやる予定です」

――すごく様になっていた。
「その気になってやれば全然(できる)」

――試合前に「目先の結果よりも自身の課題をきちんと見つめよう」という話を10分ほどしていた。第3クールが始まるタイミングで気も引き締める意味合いもあった?
「これまではクライマックス・シリーズのメンバーに入る可能性もあった(選手たちがいた)ので。俺も途中から(フェニックス・リーグに)来たからさ。今だからどんどんできることがいっぱいある。ただシーズンを通して彼らは課題に向き合わないといけないので。それを分かりやすく『よりチーム全体で、そういう方向でやっていこう』というのをただ伝えただけ」

――安徳投手が4回無失点。前回登板と比べてどうだった?
「きょうは前回より、内容的には良いかなという感じやけど。そんなに大きく変わったというのは正直この数日では(ない)。大きく変化してくれたらいいけど、こっちもそこまで望んでないし。少しずついい方向に変化してくれればそれでいい。前回よりも内容的には良かったなっていう。それをどうやって続けていくかが大事なことなので」

――相原雄太投手が初の2軍戦登板。
「色々と彼なりに危機感を持ちながらね。大卒というところで、1年目やけど危機感を持ちながらやっていると思うので。3軍でのピッチングや日頃の練習での取り組みを見て、コーディネーターが一度こちらで投げさせてみたいということだった。なんとか1イニング投げ終われて良かったんじゃないかなと思います」

――盛島選手が2安打。打撃で良い形を見せた。
「盛島の場合は難しいよね。打撃もやけど、守りが大事なポジションでもあるので、やることが多い。打つ方でもいい方向というか、少しでも余裕が持てたら守りにも好影響が出る可能性もあるので。どんなことでも成功体験を得るっていうのも大事。彼らにとって、今は一番そういうことが大きいので。全て自信にしてほしいなと思います」

――山本選手が8回から初めて実戦で一塁の守備についた。
「本人と終わってから話したけど、やっぱり緊張するって。あとはもう色々な状況で守る。まだそんな(強い打球が飛んでくる)状況はきていないからね。本人もこういう状況になったら動きが少し不安になりますとか話していたので。『でもその状況になってみて、クリアできるのか、少し動きが違うのかというのはやってみないと分からない。その中で失敗しながら覚えていけばいい』という話はしました」

「ただ(このチームは)ファーストが多い。みんなファーストするから。守備も頑張らなあかんけど、基本的にはみんな打つ方も頑張ってもらって。ただ守備や走塁は、確実にできる部分ではあるので。みんなバッティングでそれぞれ良いものを持っている。その良いものが守備や走塁で隠れないように。それを今ここにいる段階で少しでも、確実にできるようになってもらいたいなと思います」

(森大樹 / Daiki Mori)