「余裕を持つほど死んでいく」 数年前は弱気に…杉山一樹はなぜ“激変”を遂げたのか?

  • 記者:竹村岳
    2025.07.10
  • 1軍
9日のオリックス戦に登板した杉山一樹【写真:栗木一考】
9日のオリックス戦に登板した杉山一樹【写真:栗木一考】

ブルペンの柱として君臨「いつも思うのはチームのため」

 かつては、自分すら信じられなかった。“弱気”だった男は今、使命を背負ってマウンドに立っている。今季7年目を迎えた杉山一樹投手はリーグトップの38試合に登板して2勝2敗10セーブ、防御率0.96という圧倒的な成績でブルペンを支えている。

 プロ4年目の2022年を終えた時点で、通算38試合に登板し、わずか3勝。88回1/3を投げて68与四球と、制球面に明確な課題を抱えていた。2023年は右肘の故障もあり、1軍登板なしに終わった。「申し訳なかったですし、僕がチャンスをもらったばかりに他の選手のチャンスも奪われて。なのに結果も出せていなかったので……」。あまりにも強い自責の念は、体調にも現れる。時には精神科にも足を運ぶなど、プレーどころではない状態だった。

 苦境を乗り越えた右腕は今、事実上のクローザーを託されている。ロベルト・オスナ投手が不在の中で、10セーブはチームトップだ。「僕がいつも思っているのは、チームのためということです。本当にそれだけ」。多くのファンが、数年前まで苦しみ抜いていた杉山の姿を知っているはず。なぜここまで、大きな変化を遂げることができたのか。

藤井、上沢と重ねる自分の姿「そういう人たちは…」

自らに言い聞かせる…「野球をしている時間は悔いがないように」

(竹村岳 / Gaku Takemura)